福井で感じた”結婚“というものの幸福感。
この本は、武者小路実篤氏の私小説といわれている作品。『或る男』は自分でありと記されており、生い立ちから細部に渡ってその人生が書かれている。福井とのゆかりは、妻であった房子が福井市の出身だったことである。帰郷などで何度か訪れるシーンが登場するが、福井については好意的に描かれている。フィクションに近い内容だけに一層の親近感が増す作品だ。 |

或る男
(武者小路実篤全集 第5巻)
(小学館・1988年発行) ※出版社「品切れ」のため図書館でご覧ください。
著者の一生を『或る男』になぞらえて書かれた私小説。作家・武者小路実篤がどのようにして生まれたのか、その背景がリアルに分かる作品。文中には、詩も紹介されている。 |

武者小路実篤
(むしゃのこうじ・さねあつ)
明治18年(1885)東京都生まれ。東京帝国大学(現東京大学)中退。小説・戯曲・詩と幅広く手がける。明治43年には志賀直哉らと「白樺」を創刊。大正時代の文壇に大きな影響を与えた。文学者よりもむしろ思想的に秀でた一面
があり、芥川龍之介も影響を受けた一人である。昭和51年に死去した。 |
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福井城跡
福井特有のどんよりとした空の下のお堀の雪景色。つい、暗い気持ちになりそうだが、著者にとって福井は来るのが楽しみな土地であったという。(福井市大手) |

JR鯖江駅
帰郷の際、妻房子を見送るために鯖江の駅に。(鯖江市) |

灯明寺畷
本文中で、義父と散歩をしたり新田義貞の古跡に行ったとされている。その古跡とは、灯明寺畷と推察できる。いずれにしろ、早くに実父を亡くした著者にとってこれらの時間は、心地よい時間であった。(福井市灯明寺町) |
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