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蛍川コース 一覧へ戻る戻る次へ

宮本 輝
   
冬の越前海岸を魅力的に感じる描写 。

 妻と屋敷を捨てた男「重竜」と、子供を捨て夫と別れてきた女「千代」。その二人にとって大切な場所が越前海岸である。実際にこの『蛍川』は富山が舞台になっているが、越前岬も重要な場所となっている。 
 また、この二人は越前海岸に至る前日に福井市内に泊まっているという設定で、お互い、家族を捨てて越前海岸に赴いてきている。その切ない気持ちが自然描写 の中から感じられる作品だ。
本の紹介
蛍川 (筑摩書房・1978年発行)
主人公・竜夫の思春期におけるさまざまな出来事が、富山を舞台に、人々の心情を克明に表現しながら綴られている。越前岬は、母千代の回想シーンで描かれている。
作者紹介
宮本 輝
(みやもと・てる)
昭和22年(1947)兵庫県生まれ。幼少の頃は両親の事業の都合で神戸と富山に住む。事業の失敗もあり、父は愛人を作り母はアルコール中毒に。紆余曲折を経て、追手門学院大学卒業後、広告会社でコピーライターとして勤務。ある日突然小説を書き始める。昭和52年『泥の河』で太宰治賞受賞。以後芥川賞など受賞多数。


越前岬
複雑な地形が特徴の越前岬。どんよりとした空と荒々しい波。もの悲しくもある風景だがなぜだか心に染みる。(越前町血ヶ平)

水仙
「水仙の花が咲くがや。この一帯に…」と語る千代。二人が訪れたころまだこの可憐な花は咲いていなかった。

越前岬水仙ランド
直接物語の中には出てこないが、水仙と海を一望するには絶好の場所。同敷地内にある自然文学資料館には水上勉氏の作品なども置かれているので立ち寄ってみたい。(越前町血ヶ平)