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詩人・和夫の奥底に漂う故郷、小浜の風景を想う。
山本 和夫(1907〜1996)
   
山本和夫写真(山本祐夫氏蔵)

戦争を通じて児童文学へと目覚めた詩人。


 詩人・山本和夫は美しい自然に恵まれた遠敷郡松永村(現小浜市)に生まれた。文学が好きだった彼は東洋大学倫理学東洋文学科で学び、国木田独歩の研究論文『国木田独歩研究ノート』で全国同人雑誌クラブ賞を、密かな反戦と平和への祈りを込めた詩集『戦争』では文芸汎論賞を受賞する。『戦争』は実際の従軍体験をまとめた詩集であり、それ以降、和夫は戦争の一番の犠牲者である子供達のために児童文学を書き続けた。
 分かりやすい言葉で戦争の悲惨さや自然の美しさを語った愛情溢れる童話や詩が多く、『燃える湖』は、第13回小学館児童文学賞を受賞している。晩年は若狭歴史民俗資料館館長として活躍した。


こぼれ話
 児童文学としての処女作『大将の馬』の創刊時、和夫は童話が好きな教師の父親にこっそりと送って驚かせてやろうと、ワクワクしていたという。
名所を巡る

生家
戦場や、外国、国内の田舎をさまよう、孤独な漂泊の詩人であった和夫。そんな彼が帰るべき安らぎの地がこの若狭の国、小浜だったのだ。(小浜市門前)

「青の村」詩碑
和夫は敗戦から立ち直ろうとする青年達を集めて、この村で文化運動を展開。その時のメンバーが中心となって建てた明通 寺の「青の村」詩碑。(小浜市門前)


子供の頃の遊び場はもっぱら明通 寺だった和夫。死後はこの寺に葬られた。写真は彼の墓。(小浜市門前)