鯖江のB級グルメ。安くてうまいを “はしご” するの巻・第一弾。「サバエドッグ」とは何だ?
「ミートデリカササキ」という精肉店で販売されている「サバエドッグ」。
一体どんな食べ物なのだろうか。
サバサンドのホットドッグ版?
それとも、アメリカンドッグの中身がソーセージではなく鯖なのか?
あるいは、まさかのメガネ型ホットドッグ?
——名前を聞いただけでは全く想像がつかず、勝手に妄想を膨らませてしまった。
テレビ番組「ケンミンSHOW」でも紹介され、ピーク時には1日500本も売れたという人気商品。
その謎を確かめるべく、精肉店「ミートデリカササキ」に向かった。
ビルの壁面には、かわいい豚と牛のイラスト。
トラックには「カアチャン決めた! 肉ならささき」という名コピーが掲げられている。

さて、その「サバエドッグ」とは何かというと——
実は「あるくソースカツ丼(歩きながら食べられるソースカツ丼)」なのである。
…と言っても、まだピンとこないかもしれない。

店頭には揚げ物や弁当が並び、次々と客が訪れていた。
その一角に「サバエドッグ」がある。価格は1
本400円。

説明を聞くと、割り箸に福井産コシヒカリを巻きつけ、それを薄切り豚肉(国産肩ロース)で包み、衣をつけて油で揚げたものだという。
注文すると、その場で揚げてくれるのが嬉しい。
「味はソース? それともヤマウニ醤油と味噌にしますか?」
店員さんが尋ねる。
どれが良いか迷ったが、「あるくソースカツ丼」らしさを味わうべく、まずはソース味を選んだ。
揚がったばかりの棒状フライに、甘辛いソースをたっぷりかけ、紙コップに入れて手渡してくれる。
まるで「さあどうぞ、歩きながら食べてください」というメッセージが込められた提供スタイルだ。


揚げたてなので、ソースがかかっていても衣はまだカリッとしたまま。
少しお行儀は悪いが、目を閉じると、ソースカツ丼の景色がまぶたの裏に浮かぶ。
まさにここでしか食べられない、オリジナルのフライであった。
ちなみに揚げ物の中では「特選コロッケ」も強くお勧めしたい。
軽やかなラードの香りをまとった衣をサクッと破ると、甘みのあるホクホクのじゃがいもと、玉ねぎ・ひき肉が姿を現す。

これはもう、誰もが笑顔になるコロッケだ。

(株)味の手帖 取締役編集顧問 タベアルキスト。年間700軒ほど国内外を問わず外食し、雑誌、テレビ、ラジオなどで食情報を発信。そのほか虎ノ門横丁プロデュース、食文化講師など実施。日本ガストロノミー協会副会長、日本食文化会議理事。最新刊は「どんな肉でもうまくする。サカエヤ新保吉伸の真実」世界文化社刊。
7年前に小浜地区の仕事を通じて福井の食材の豊かさに惚れこみ、今回の福井各地の美味しいを探す旅のきっかけとなった。