鯖江のB級グルメ、安くてうまいをはしごするの巻・第二弾 謎の水ようかんバーガーの巻
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「水ようかんバーガー」。
その名を聞いた瞬間、まったく味の想像がつかなかった。
なにしろ“水ようかん”を“バーガー”にしてしまうのである。
福井の名物を無理やりバーガーに詰め込んだような、そんな印象さえ受ける。
「食べますか?」と問われても、正直、食指は動かない。
だが——食べてみるまでは何も言えない。
謎の料理は、鯖江の「道の駅西山公園」内のカフェにあった。
その名も「水ようかんバーガー」。お値段は 380 円。
ケーキ 1 個と同じくらいだ。
そして現物を見て、まず驚いた。
バンズが、ほんのり温かいのである。
中身は下に水ようかん、上に生クリーム。
非常にシンプルな構成だ。
かじるとまず、バンズが歯をふわりと受け止める。
パンとホットケーキの中間のような柔らかさで、ほんのり甘い。
続いて生クリームが広がり、その後から水羊羹の涼やかな甘さがやってくる。
……ありである。
咄嗟にそう思った。
クリームパンにあんこを合わせたような、ちょっとした背徳感があり、気づけば一気に食べてしまっていた。
聞けば、バンズは市内の老舗「ヨーロッパンキムラヤ」さんに特注しているとのこと。
水羊羹もバーガー用に丸く成形し、模様までつけて特製してもらっているという。
やはり何事も、細部にこそおいしさは宿るのだ。

(株)味の手帖 取締役編集顧問 タベアルキスト。年間700軒ほど国内外を問わず外食し、雑誌、テレビ、ラジオなどで食情報を発信。そのほか虎ノ門横丁プロデュース、食文化講師など実施。日本ガストロノミー協会副会長、日本食文化会議理事。最新刊は「どんな肉でもうまくする。サカエヤ新保吉伸の真実」世界文化社刊。
7年前に小浜地区の仕事を通じて福井の食材の豊かさに惚れこみ、今回の福井各地の美味しいを探す旅のきっかけとなった。