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三方五湖をめぐる「ゴコイチ」はビギナーもお手軽なレンタサイクルで。日帰りで自然を堪能しよう!

三方五湖をめぐる「ゴコイチ」はビギナーもお手軽なレンタサイクルで。日帰りで自然を堪能しよう!

美しい5つの湖をめぐるゴコイチ(三方五湖一周)は、関西や中京圏からは日帰りでも楽しめる手軽なサイクリングルートです。約33kmのコースは所要時間およそ4時間。高低差も少なく、湖ごとに変化する景色を楽しめるので、サイクリング初心者にもおすすめです。今回は実際にゴコイチに挑戦し、その魅力を体験してきました。

個性豊かな三方五湖の湖を一度に楽しむ「ゴコイチ」

三方五湖とは、福井県美浜町と若狭町にまたがって位置する、久々子湖(くぐし)、日向湖(ひるが)、三方湖、水月湖、菅湖(すが)の5つの湖の総称です。湖ごとにさまざまな性質や景観を持つ三方五湖ですが、それを一気に楽しめるのが、湖沿いを自転車でぐるりと一周する「ゴコイチ」です。今回は若狭美浜インターチェンジから車で9分、JR美浜駅構内にある「若狭美浜観光協会」をスタート地点に設定。実際にゴコイチに挑戦してみました!

豊富なレンタサイクルに目移り…!

まずは、若狭美浜観光協会で自転車をレンタル。ここでは、初心者も安心な電動アシスト付きの自転車から本格的なロードバイク(要予約)まで、8タイプの中からお好みの自転車を選べます。ヘルメットや鍵などの備品も一緒に借りられるので安心です。料金は4時間500円〜。車種や利用時間に応じて料金は変動するので、詳細は若狭美浜観光協会の公式サイトでご確認を。今回は、電動アシスト付きのクロスバイクをチョイス。申し込み用紙に必要事項を記入し、身分証を提示すれば受付完了です。サイクリングマップや各種パンフレットをもらってルートも確認しておきます。

Column

GOKOICHI CYCLING MAP が完成しました

2022年3月、ゴコイチ必携の新しいサイクリングマップが完成しました!ルートの紹介はもちろん、道中のお食事どころや観光スポット、5つの湖の特性まで内容が盛りだくさんで、これ1つあればゴコイチの魅力を余すことなく楽しめそう。初心者にもありがたい、交通ルールの紹介などもあるので、ゴコイチに挑戦する際には、若狭美浜観光協会をはじめ各所で手に取ってみてください。

GOKOICHI CYCLING MAP が完成しました

JR美浜駅から出発し、まず久々子湖の北へ

自転車走行のマナーを確認したらいざ出発!道中は、地面に記された自転車走行のガイドとなる矢羽根や「三方五湖サイクリングコース」の看板を目印に進んでいきます。しばらくすると、最初の湖久々子湖が見えてきました。今回「ゴコイチ」を案内してくださったのは、若美浜観光協会の中村昇さん。自身もサイクリングが趣味という中村さんは、ゴコイチがもっと楽しくなるちょっとディープなスポットをたくさん教えてくださいました。

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路地を探検!

久々子湖北岸で「ちょっと寄り道しましょう」とサイクリングコースから路地へ入っていく中村さん。ここに位置する早瀬という集落に立ち寄りました。細い路地にワクワクしながら探検していくと、シンガーソングライターのさだまさしさん原作の映画『サクラサク』の舞台となった瑞林寺を発見!室町中期に建てられた壮大な古刹が、住宅地の中に突然現れるので驚きます。

路地を探検!

漁港の雰囲気漂う「日向湖」

ゴコイチのルートに戻り、次は日向湖に向かいます。湖から離れてしばらく進むと、右手に若狭湾が見えてきます。その若狭湾と運河で繋がっているのが日向湖です。運河にかかる「日向橋」では、「日向の水中綱引き」という国選択無形民族文化財に指定される祭りが毎年1月の第三日曜日に行われます。「若者が橋の上から飛び込んで、運河の両端から綱切りを競う神事は必見ですよ」と、中村さん。江戸時代から続く伝統的な神事を想像しながら通りすぎると、見えてきたのは漁港のような湖沿いの町並み。三方五湖唯一の海水湖である日向湖には、湖に漁船が停泊していたり、付近には釣り堀や昔ながらの民宿があったりと、他の湖とは一味違った雰囲気が漂います。

三方五湖最大の「水月湖」は見どころ満載

日向湖をぐるりと周ったあとは、再び湖から遠ざかり、次の水月湖を目指します。水月湖手前にある、久々子湖と水月湖を結ぶ浦見川沿いの小道がゴコイチで一番の急勾配。そんな坂道も、電動アシストがあれば楽らくです!一気に登ると今度はくだり坂に。道幅の狭い三方五湖周遊道路は、湖面のすぐそばを走れて気持ちが良いです。静かな湖や飛び立つ水鳥、雲の流れなどを観察しながらのサイクリングは爽快!壮大な自然にとっても癒されます。途中、野鳥小屋から湖を見渡すのもおすすめですよ。突如、高くそびえる木々が神秘的な神社にも出会いました。

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行方久兵衛の偉業「浦見川」

久々子湖と水月湖を結ぶ浦見川は、岩肌が剥き出しの自然の川のようですが、「実は人が手堀りで作った水路なんですよ」と中村さん。江戸時代、三方五湖は地震によって冠水してしまいました。溢れた水を流すため、小浜藩士の行方久兵衛(なめかたきゅうべえ)の指揮で切り開かれたのがこの浦見川です。岩盤が非常に固く、難しい工事だったと言われますが、浦見川ができたことで水位は低下。三方五湖の周辺に新しい集落が生まれるなど、行方久兵衛の功績は地域の発展に大きく貢献しました。当時のままの姿で、今も水路として活用されています。

行方久兵衛の偉業「浦見川」

「梅」だらけの街並み

ゴコイチもあっという間に残り半分ほどに。「水月湖は湖面上部が海水とまじった汽水、下部が淡水の二重底湖。対する三方湖は、三方五湖唯一の淡水湖です」と、湖の性質を教えてくれた中村さん。運河や川によって5つの湖は全て繋がっていますが、水質が少しずつ異なるため水の色が異なるそうです!湖面に水草が多く見られる三方湖沿いを走っていると、目の前に茅葺きの舟小屋が出現!突然タイムスリップしてしまったかのようで、思わず足を止めてしまいました。この辺りから少しずつ「梅ぼし」の看板が目に入ります。実は三方五湖の周りは、梅の栽培が盛ん。先ほどの舟小屋もかつて湖の対岸から収穫した梅を運ぶのに使われていた物だとか。道路沿いには、福井梅やその加工品を販売する商店が立ち並びます。サイクリングルートから梅林も見えるので、梅の時期に走るのも良さそうです。

café縞で「福井梅」に舌鼓

お腹が空いてきたので、「福井県年縞博物館」に併設する「café縞」で休憩。小高い丘の上から直接カフェに入れます。ここで、定番メニューの「福井梅カレー」をいただきます。梅干しの看板や梅林を見た後は、やはり梅が気になってしまいますよね!こちらは、梅の風味を感じるさっぱりしたカレーに季節の野菜がたっぷり添えられた一皿です。運動後のからだに梅の酸味がじわりと染みわたります。食後は「福井県年縞博物館」や隣接する「若狭三方縄文博物館」で三方湖や水月湖の歴史に触れるのも良し、遊歩道でのんびりと湖畔の静けさを楽しむのも趣があって良いですよ。近くの「道の駅 三方五湖」に立ち寄り、道中の栄養補給用に中村さんイチオシのお菓子をゲットしました。

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湖から紐解く人類と地球の歴史

「café縞」のある「縄文ロマンパーク」内には、「福井県年縞博物館」と「若狭三方縄文博物館」の2つの博物館があります。これらは、若狭町で見つかった縄文時代の遺跡「鳥浜貝塚遺跡」と関係の深い三方湖と、世界で初となる7万年分の年縞が見つかった水月湖のそれぞれから人類や地球の歴史を紐解く博物館です。2018年オープンの「福井県年縞博物館」はデザイン性に優れた展示や地域活性化への貢献、世界的に価値ある研究が認められ、2021年には「第2回日本博物館協会賞」を受賞しました。サイクリングで実物の湖を見た後に、これらの博物館でその歴史を知ると、自然の偉大さがより一層深く感じられるかもしれません。

湖から紐解く人類と地球の歴史

緑のトンネルが美しい菅湖

しっかりと休憩をしたら、再びサイクリングコースへ。三方五湖スマートI.Cの下を通り過ぎると、再び車通りの少ない小道に入り、三方湖を背にして菅湖湖畔へと進みます。高木に囲まれるこのあたりは、まさに緑のトンネル。途中、木々が切り開かれた場所があり、傾きはじめた日差しが湖面に反射して輝く美しい景色に思わず足を止めてしまいました。周囲4kmほどと、三方五湖で最小の菅湖。異世界に迷い込んでしまったかのようなありのままの自然を楽しんでいると、あっという間に湖畔の道は終わってしまいました。しかし、名残惜しさを感じる間もなく、景色はどんどん移り変わっていきます。ゴールを目指して梅街道にさしかかると、今度はどこまでも広がる広大な田んぼに囲まれました。景色の変化を肌で感じる爽快感はサイクリングの醍醐味です。


ボートの聖地「久々子湖」

最後は、再び久々子湖湖畔を通り、ゴールのJR美浜駅へ向かいます。久々子湖は縦に長く、海側と内陸側では風景が全く異なります。陸側の湖畔には石畳の遊歩道が整備されていてとても走りやすいです。湖では、ボートを漕ぐ人の姿が。実は久々子湖はボートの競技場でもあり、「ボートの聖地」と書かれた石碑もありました!天候の良い早朝や夕方には、県内の学生たちがここでボートの練習をしていますよ。

ゴコイチ達成!JR美浜駅に到着

三方五湖をぐるりと一周して、JR美浜駅に到着!道は基本的に平坦で走りやすく、また電動アシストの支えもあり、ほどよい疲労感と達成感です。この日はゆっくりと撮影をしながら走りましたが、所要時間はおよそ5時間半。ゴコイチ後には、近隣でほかのアクティビティも楽しんだり、美浜・若狭エリアの美味しい魚介を味わう時間も十分です。関西や中京圏からは日帰りも可能ですが、ここでは紹介しきれなかった見どころがまだまだたくさんのゴコイチは、泊まりがけでじっくりと楽しむのもおすすめです!ぜひ一度チャレンジしてみてください!