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今、福井のものづくりがアツい!ファクトリーショップめぐりで福井の工芸の魅力を感じよう

今、福井のものづくりがアツい!ファクトリーショップめぐりで福井の工芸の魅力を感じよう

福井県丹南(たんなん)エリアは、眼鏡・漆器・和紙・刃物・焼物・箪笥・繊維の7つの産業が半径10km圏内に密集する、ものづくりが盛んな地域です。これだけの産地が密集するエリアは全国でもめずらしいそう。ここ数年で、工房とショップが併設したファクトリーショップが増え、伝統と技術が詰まった工芸品を産地で手に取れるようになりました。さらに、ショップによっては工房を見学できる場所も。ファクトリーショップをめぐって、福井のものづくりを存分に楽しみましょう!

越前焼の工房「風来窯」で職人さんの人柄に癒されて

最初に訪れたのは越前町の越前陶芸村にある「風来窯(ふうらいがま)」。陶芸家で伝統工芸士の大屋宇一郎(おおやういちろう)さんが優しく迎えてくれました。越前焼は瀬戸焼などと並ぶ日本六古窯(にほんろっこよう)の一つ。素朴で温かみのある越前焼は、それぞれの工房で作風が異なるので、複数の作家さんの作品を見比べてお気に入りを見つけるのもおすすめです。風来窯では大屋さんの素敵な作品を手にとって購入することができます。ハリネズミや星座など、動物や自然をモチーフにした大屋さんの優しさを感じる作品ばかり。また、事前予約制で工房を見学することができ(有料)、蹴ってろくろを回す「蹴ろくろ(けろくろ)」での作陶を見ることができますよ。

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様々な越前焼が並び、陶芸体験もできる越前陶芸村

越前陶芸村では、様々な作家さんの越前焼を手にとって購入できるほか、陶芸体験ができます。また、敷地内にある福井県陶芸館や越前古窯博物館で越前焼の歴史や魅力について学ぶのも楽しみ方の一つ。毎年5月には越前焼の一大イベント「越前陶芸まつり」が開催され、たくさんの窯元が揃って作品を直売し、大勢の人で賑わいます。

様々な越前焼が並び、陶芸体験もできる越前陶芸村

伝統的工芸品の越前打刃物!「龍泉刃物」で抜群の切れ味を体感してみて

次にやってきたのは、越前陶芸村から車で約15分の場所にある越前市の「龍泉(りゅうせん)刃物」。越前打刃物は約700年の歴史があり、型抜きではなく刃を熱しハンマーで叩いて製造するのが特徴です。1979年には刃物として全国で初めて伝統的工芸品の指定を受けました。龍泉刃物では、自社で製造する包丁やパン切り包丁、ステーキナイフなど様々な刃物が揃っており、店内で試し切りもできます。にんじんがスッと切れる瞬間は快感!毎日の料理や食事が楽しくなりそうですね。事前に予約すれば、スプーン作りやステーキナイフ作りなどのワークショップも楽しめますよ。

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「山謙木工所(柄と繪)」でお気に入りの柄を見つけよう!

龍泉刃物のすぐそばにある「山謙(やまけん)木工所」は、包丁の柄を専門に製造する木工所です。2020年にオープンしたギャラリー「柄と繪(えとえ)」では、蒔絵師が手がける柄やアクセサリーなどを購入することができます。刃だけでなく、柄まで選べるのは産地ならでは。気に入った商品があれば購入も可能です。毎月開催されるワークショップでは、包丁の刃と柄を自分で加工し、世界に一つだけの包丁を作ることができます(詳細はetoeのインスタグラムにて要確認)。

「山謙木工所(柄と繪)」でお気に入りの柄を見つけよう!

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「柄」と「刃」2つの工房を巡る産地ツアーも開催中!

日本でも珍しい和包丁の柄を専門としている「山謙木工所 」とデザイン性の高さと、卓越した技術が海外にも注目されている「龍泉刃物 」この2つの工房を巡るツアーを開催しております。


ものづくりの職人を知り、その想いに触れ、裏側に隠されたストーリーを知って、ファンになる。いつもより一つ解像度をあげた目線で商品選びをしてみてはいかがですか?

「柄」と「刃」2つの工房を巡る産地ツアーも開催中!

越前箪笥の伝統と技術が詰まった木のものづくり「小柳箪笥」

続いて訪れたのは、龍泉刃物から車で約10分の場所にある小柳箪笥(おやなぎたんす)。伝統工芸士の4代目小柳範和(おやなぎのりかず)さんが営む工房です。越前箪笥は、奈良時代から伝わると言われており、釘を使わずに木を接合する「指物技術」によって作られます。小柳箪笥のアトリエ兼セレクトショップ「kicoru」には、木製スピーカーやかびにくいまな板、縁起柄を形どった木製コースターなど、箪笥職人の技とアイデアを活かした商品がたくさん。福井県産の杉を使った積み木「積めん木」は木のやさしい手触りが魅力で、贈り物にも人気だそう。また、デザイナーとコラボした「OYANAGI」シリーズは、モダンなデザインで現代の暮らしによくなじみます。不在の場合があるので、来店時は3日前までの事前予約がおすすめです。

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タンス町通りで昔なつかしい街並みを感じてみて

小柳箪笥から徒歩約10分の場所にある、タンス町通り。かつて箪笥は嫁入り道具として人気を誇り、約200m続くタンス町通りには、箪笥店がたくさんあったと言います。家具店や建具店、民家が並んだ昔ながらの街並みはどこかなつかしく、散策していると昔にタイムスリップしたような気持ちに。箪笥の産地にきた際は、ふらっと散策してみてはいかがでしょうか。



タンス町通りで昔なつかしい街並みを感じてみて

職人さんがとにかくアツい!「RYOZO」で越前和紙の魅力に釘付け

タンス町通りから車で東に約20分。越前市の今立(いまだて)地区にある「柳瀬良三製紙所(RYOZO)」を訪ねました。越前和紙はかつて紙幣に使われ、日本一の高い技術と品質が特徴の工芸品です。近くには紙の神様を祀った神社があり、越前和紙の工房が密集する和紙の巨大産地。RYOZOでは「産地全体を盛り上げたい」というアツい思いから、自社商品だけでなく、近隣の工房の和紙も取り扱っています。また、RYOZO独自の「紙漉きインストラクター」の育成講座や、事前予約制の金型落水紙(かながたらくすいし)紙すき体験など、和紙作りに挑戦できるコンテンツも盛りだくさん。有料で工房見学も可能です(要問い合わせ)。

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福井のものづくりを体感できる「和紙の奥深さを学ぶ 柳瀬良三製紙所の和紙漉き職人体験」

柳瀬良三製紙所では工房見学や和紙についての講座の後、実際に和紙漉きを体験することができます。


自分で漉いた和紙や購入した和紙を木枠にはめてタペストリーを作成することが可能です。

和紙の質感は和室だけでなく、洋室などのどんなお部屋にも合うので、ぜひお家で飾ってみてはいかがでしょうか。 



福井のものづくりを体感できる「和紙の奥深さを学ぶ 柳瀬良三製紙所の和紙漉き職人体験」

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パピルス館で紙すき体験にチャレンジ!

越前和紙の里にある「パピルス館」では、越前和紙各社の商品が手に取れるほか、紙すき体験ができます。スタッフの指導のもと、名刺サイズからタペストリーサイズまで世界で一つだけのオリジナル和紙を作りましょう。紙すき体験は小さなお子さんもできるので、友人同士はもちろん、家族で体験するのもおすすめです。

パピルス館で紙すき体験にチャレンジ!

カラフルな漆器にときめく!「漆琳堂直営店」

続いて訪れたのは、鯖江市河和田(かわだ)地区にある漆器店「漆琳堂(しつりんどう)」。越前漆器は日本最古の漆器と言われ、伝統工芸品にも指定されています。業務用漆器の産地である鯖江市河和田地区では、木地、塗り、蒔絵など工程ごとの分業制をとっており、漆器工房が密集している産地です。漆琳堂は江戸時代から続く老舗漆器店。数年前にオープンしたショップには、青やピンクなどのカラフルな漆器がずらりと並びます。鮮やかな漆器を見ていると、どんな料理を入れようかなとわくわくすること間違いなし!最近では食洗機OKの漆器など新たな越前漆器も開発し、現代の暮らしにぴったりな漆器に出会うことができます。


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TOURISTOREで漆の魅力を感じよう!

漆琳堂から徒歩圏内にある「TOURISTORE(つーりすとあ)」は、福井の素敵なプロダクトを取り扱うショップ「SAVA!STORE」と「錦古里漆器店(きんこりしっきてん)」、デザイン事務所「TSUGI」などが入った小さな複合施設。錦古里漆器店では、漆塗り制作の見学や、漆塗り職人の丁寧なレクチャーを受けながら漆塗り体験ができます(事前予約制)。また、TOURISTOREでは漆塗りの自転車をレンタルできるので、自転車で漆器の産地を散策するのもおすすめです。

TOURISTOREで漆の魅力を感じよう!

漆器の木工技術を活かしたおしゃれなプロダクトショップ「Hacoa」

「Hacoa」は越前漆器の技術を活かして、木のものづくりを行う会社です。木のあたたかみが感じられるおしゃれなプロダクトが人気で、全国数カ所に直営店を展開しています。鯖江市河和田地区にあるHacoa本店には、木製のUSBやキーボード、電卓など日常使いできる商品がずらりと並びます。中には、コルクを使用した財布やバッグなど、木を活かした大胆な商品も。名前を刻印できる商品もあるので、贈り物にもおすすめです。ふだんの暮らしに木のあたたかさを取り入れてみてはいかがでしょうか。

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Hacoaでは受け継いできた確かな技術を見学することができます!

Hacoaでは工房の見学やスプーンの仕上げ磨き体験を行うことができます。


工房では木のブロックが職人の手により形作られていく様子を見ることができます。木のブロックが商品になっていく様子は必見です!


職人の作業を見学した後は今度は自分の手で木製のスプーンの仕上げ磨きを行います。磨き方次第でちょっとした形、風合いの違いが出てくるのも手作りの醍醐味。ものづくりの面白さを感じるポイントの一つです。 

Hacoaでは受け継いできた確かな技術を見学することができます!

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「ろくろ舎」で世界に一つだけのお椀を!

漆器の木地を作る「木地師」の酒井義夫(さかいよしお)さんが提案する「オンリー椀」は、木地の形や塗り、工程をカスタマイズできるセミオーダー形式のお椀です。産地の技術を活かし、世界に一つだけのオリジナルのお椀を作り上げます。自分へのプレゼントや大切な人への贈り物にもぴったりです。

「ろくろ舎」で世界に一つだけのお椀を!

福井のメガネが勢揃い!めがねミュージアム

最後に訪れたのは「めがねミュージアム」。福井県は国内メガネフレームの約90%のシェアを誇る「めがねの聖地」です。めがねミュージアムは、JR鯖江駅や鯖江ICからのアクセスがよく、近くにあるサンドームにコンサートにきた芸能人がよく訪れるスポットでもあります。1階の博物館では、メガネ作りの変遷を見ながらメガネの歴史と魅力を存分に知ることができます。著名人が使用していたメガネの展示もありますよ。また、併設のショップには福井県内の約50社のメガネが並び、ショップ内にきらきらと輝くたくさんのメガネフレームは圧巻です!プロにアドバイスをもらいながら、お気に入りのメガネを購入することができます。事前予約制でメガネ作りのワークショップも体験できますよ。

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メガネの素材を使ったわくわくするアクセサリー「KISSO」

めがねミュージアムから北西に約15分。鯖江市北西部にある「KISSO(キッソオ)」は、メガネフレームの素材「セルロースアセテート」を使ったアクセサリーを製造・販売する会社です。2020年にオープンしたショップには、カラフルなリングやピアス、バングルなどおしゃれなアイテムが並びます。綿花由来のアセテートは発色がよく肌になじむのが特徴です。メガネ素材のアクセサリーまで楽しめるのは、メガネのまち鯖江ならでは。

メガネの素材を使ったわくわくするアクセサリー「KISSO」

ファクトリーショップで福井のものづくりの魅力を体感しよう!

たくさんのファクトリーショップをめぐりましたが、どれも職人さんの技術や思いが詰まった素敵なショップばかり。職人の技術や伝統が光る商品を手にとって購入し、暮らしの中に工芸を取り入れてみるのもいいですね。ファクトリーショップをめぐって、福井のものづくりの魅力を体感しましょう!

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