【若狭おおい町】特別な贅沢ランチが食べれる「日本料理 崇」をご紹介!
日頃から頑張っている自分へのご褒美や、仲の良い友達とのランチで、たまには少し贅沢してみませんか。
「日本料理 崇」の素敵な空間でいただく趣向を凝らしたひと皿、居心地のいいおもてなしのサービスにお腹もココロも満たされます。
maruekaho
福井県若狭地方出身のmaruekahoです。
若かりし頃はネオン街に憧れて東京に浮気もしましたが、やっぱり若狭が大好き!という事に気づき帰郷しました。日々カメラの目を通して若狭の風景やお祭りを写し撮っています。
京都の名店で修業した店主が作る地産地消の絶品料理
今回紹介するのは、福井県大飯郡おおい町名田庄三重にある「日本料理 崇」です。
店主の田中 俊祐(タナカ シュンスケ)さんは、「菊乃井」に入社後、京都の老舗料亭「菊乃井」本店にて「菊乃井」主人 村田吉弘氏に師事し10年間修業を重ね、2023年6月に故郷である名田庄に「日本料理 崇」を開業しました。
豊かな自然に囲まれた若狭は古来より御食国として海産物など豊かな食材に恵まれた土地です。そんな素晴らしい「御食国 若狭」の新鮮な食材に、店主自らが育てた野菜や山で摘んだ山菜を使った若狭の魅力が詰まった素晴らしい懐石料理が食べられるお店です。
集落の中にあるお店は、店主の曾祖母にあたる田中すうさんが住まわれていた古民家を改装したものです。
お店は、舞鶴若狭自動車道の小浜ICから国道162号線を名田庄方面へ15分ほど走ったところにあります。
国道沿いに、お店への案内看板があるので案内に従って三重の集落に入ってください。
道中が少し狭くなるところもあるので、運転に気を付けてください。
駐車場はお店の近くにあります。
若狭の豊かな自然が育んだ旬の食材をいただく至福の時間
「日本料理 崇」では、若狭の素材にこだわり、四季折々の季節の中で旬を迎え美味しさ極まる食材を用いた料理を提供しています。
その日に市場で手に入る最良の食材を使うため、毎日、料理の内容が変わるので、メニューはおまかせコースしかありません。
お昼のランチメニューは、おまかせコース5,500円、11,000円、16,500円(税込み)の3コースになります。
※お食事時間は2時間半から3時間かかりますのでごゆっくりとお食事をお楽しみください。
※コース内容は、その日の食材の入荷状況や季節によって変わります。
今回は一番手頃な5,500円のコースを紹介します。
店内
店内にはカウンター席と個室があり、今回は取材のために個室を準備していただいたのですが、店主曰く調理の工程や店主との会話が楽しめるカウンター席がオススメとのことで、予約の際にもカウンター席をおススメしているそうです。
本日の料理をご紹介します。
一品目は、見た目も素敵な八寸です。
まず最初にグラスに入ったビーツの冷製スープを頂きました。
ビーツの色鮮やかなスープを一口飲むと、しっかりとした味付けと噛み応えあるイノシシ肉に胡椒の刺激。夏の暑さで疲れた体に美味しさが染み渡り食欲が湧いてきます。
次に、自家栽培で獲れたジャガイモにシカ肉を入れて揚げたものを頂きました。
温かいほくほくのジャガイモにシカ肉が優しく素朴な味がほっこりします。
さらに三方五湖の天然ウナギを使ったウナギの棒ずしも頂きました。
小さな一口サイズで、ウナギの味が引き立つ絶妙の味付けでご飯に混ぜられた実山椒のアクセントが爽やかでもっと食べたいくらいです。
炭焼きのシシトウは軽く醤油をかけてあるだけで、シシトウの本来の味が楽しめます。
最後は、小浜産のタコのやわらか煮を頂きました。
やわらかく煮こまれたタコは、しっかりと味が付いていますが濃すぎることもなく、噛めば噛むほどタコの味が楽しめます。
二品目は、温かい椀物です。
魚の出汁に焼きナスのピューレを入れた汁物に、炭火で香ばしく焼いた鰆と茄子と万願寺とうがらしを入れて柚の皮を散らしてあります。
椀を口に運ぶと、柚の爽やかな香りと香ばしい香りが食欲をそそります。
一口飲むと、いい塩梅の味付けで出汁の風味もしっかりと感じます。
具の焼きナスはトロトロで、焼いた鰆はしっかりとした噛み応え、万願寺トウガラシの優しい甘みが美味しいです。
三品目は、ナメラのお刺身です。
ナメラとは小浜の呼び方でハタ科のアオハタの事ですが、見た目が沖縄にいそうな黄色い魚なのでキハタとも言われます。味は、綺麗な白身で癖や匂いもなく、甘みもありもっちりした食感が美味しいです。
お刺身の付け合わせには、わさびの茎の醤油漬けと自家栽培のキュウリのけんと大葉、薬味は本わさびです。
漬けダレは三種類、左からナメラの煮こごりを溶かしたもの、真ん中が山菜の女王コシアブラの葉をパウダーにしたものに塩を混ぜたもの、右はトマトを潰して濾した汁で味付けは何もしていません。
煮こごりのタレには本わさびが合うと教えてもらったので、教えてもらった通りに頂きました。
煮こごりのタレの甘さを感じた後に、本わさびの辛みと爽やかな香りが口内に広がります。
コシアブラに塩を混ぜたものは、高級抹茶を使った抹茶塩みたいな感じと言えばいいのか、香りがよく苦みがナメラの甘みを引き立てます。
最後は、トマトの汁で頂きました。爽やかなトマトの酸味と甘さが、癖のないナメラに合って美味しくてビックリです。
刺身は醤油か塩でしか食べたことがなかったので、今回みたいな色々なタレで頂くのは初めての体験で楽しくもあり美味しかったです。
※お詫び 写真でナメラのお刺身が二切れしか写っていませんが実際は三切れです。撮影前に食べてしまいすいませんでした。
四品目は、新鮮なイサキを藁焼きにして自家製ポン酢をかけたものです。
薬味は、生の玉ねぎをすりおろしたものとミョウガを刻んだものに少し七味がかけてあります。
藁焼きで軽く焦げ目がついたイサキの身は半生で、生のところと火が入ったところの食感の違いと藁焼きの香ばしい香りが美味しさを広げます。
ポン酢も酸味が優しくて食べやすく、生の玉ねぎの甘さにミョウガの特有の風味、ほのかに感じる七味の風味と辛さが一体となって夏にぴったりの爽やかな一品です。
五品目は、サザエのさざなみ焼きです。
貝殻の中に、食べやすく小さく刻んだサザエの身が入っていて、上にモロヘイヤと山三つ葉を刻んだものがのっています。
サザエのつぼ焼きは知っているのですが、さざなみ焼きは初めて食べました。
小さく刻んだサザエはとても食べやすく硬すぎず歯切れ良い食感に、優しい味付けでサザエ本来の旨味も感じれて美味しいです。
ちゃんとサザエのキモも奥に入っていて、ほど良い苦みが大人の味ですね。
山三つ葉も普通の三つ葉より香り良く、モロヘイヤのねばねば食感もアクセントになって味わいを広げてくれます。
六品目は、お口直しの青梅の白ワイン煮とシャーベットです。
手間をかけて煮られた青梅は、甘くてトロトロで梅の爽やかな酸味と白ワインによりワンクラス上の味に。たまりません。
また、青梅を煮込んだ時に使った白ワインの煮汁を冷やしてシャーベットにしてあり、甘くて青梅の酸味も感じられて冷たくてシャリシャリとした食感もお口直しに最高でした。
土鍋で炊きあげたご飯が運ばれてきました。
土鍋のふたを開けたときの炊き立てのお米の香りと、ふっくらツヤツヤに炊き上がったお米に食欲がわきます。
炊き上がったばかりのご飯の炊き立てを「煮えばな」というそうで、ご飯が炊き上がった一瞬しか味わうことが出来ない逸品だそうです。
まずは、そんな煮えばなを少しだけ小皿によそっていただきました。
ご飯を蒸らす前ということもあり、表面は水分が多く食感は少し硬さを感じますが噛むほどに甘みが出て美味しいです。
残りはしっかり蒸らしてお米の味を引き出します。
七品目は、南川で獲れた天然のアユの塩焼きです。
時間をかけて炭火でじっくりと焼き上げられたアユは、頭から食べることが出来ます。
付け合わせにイタドリを油で炒めたもが添えられています。
白い小皿に乗っているものは、キュウリと大葉をすりおろしたものに出汁とお酢を混ぜたもので、アユの塩焼きの味変に使います。
いい塩梅の塩加減のアユを頭から頂きました。香ばしい香りとバリバリとした食感が美味しくて、食べ進めると内臓のほろ苦さが合わさり、さらに美味しさが増します。
アユを半分ほど食べたところで、オススメの味変を試してみました。
きゅうりと大葉とお酢がアユの塩焼きを爽やかな清涼感あふれるさっぱりとした味にしてくれます。
八品目は、ご飯と香の物と止め椀です。
香の物は、ビーツの葉とキャベツの浅漬けにキュウリと大根の糠漬け、出汁を取った後の昆布の炊いたん。
もう一つの皿には、名田庄のお婆さん直伝のサバのなれずしと、若狭町山内の伝統野菜の山内かぶらのつぼ漬けです。
止め椀は、素揚げしたイサキと山三つ葉が入った赤だしです。
※またまた大失態なのですが、赤だしの写真を撮り忘れてしまいました。
ビーツの葉の少しクセのある味や、糠の風味が生きた糠漬け、優しい味付けの昆布、濃いめの味の山内かぶらのつぼ漬けのポリポリとした食感にご飯が進みます。
特に美味しかったのはサバのなれずしで、塩と麹とお米で漬けられただけとは思えないくらいに風味と旨味が詰まった逸品でとても美味しかったです。
赤だしも出汁がきいていて、イサキの身もふっくらと食べ応えがありました。
ついついご飯が進みおかわりもしました。
九品目は、締めの甘味で、塩ミルクアイスと完熟マンゴーです。
塩味が効いたミルクアイスに近くの養蜂場で採れた蜂蜜がかかってあり、蜂蜜の甘さを引き立てる塩ミルクアイスによく合います。完熟マンゴーもとても甘くて大満足です。
お店では、お酒の品揃えもよく目移りしてしまいましたが、今回は取材ということもあり自家製サイダーをいただきました。この日は自家製のジンジャーシロップを使ったサイダーで、ジンジャーの辛みと甘味と炭酸で夏にぴったりのドリンクでした。
自家製サイダーは季節により変わるそうです。
店舗情報
のんびりとした時間が流れる田舎の小さな集落の中にある「日本料理 崇」で、季節を感じることができる旬の食材を用いた絶品の懐石料理を味わってみませんか。
気さくな店主とスタッフの皆さんが、心地よいおもてなしのサービスで迎えてくれますよ。