【福井県避暑地|夏におすすめ】癒しと涼を感じる 緑のヒーリングスポット5選
“パワーチャージの旅” へと出かけましょう。

大森 望央 -Mio Omori-
【福井県の観光ガイドレポーター】
生まれ育って今も暮らす福井駅前情報や県内全域の話題のスポットをお届けしています。

日差しが強い夏の季節、心も体もほっとひと息つける場所が恋しくなりませんか?
木漏れ日が差し込む森の中、涼やかな水音が響く小道、緑に包まれる静かなひととき――。今回は、そんな癒しの時間が待っている、とっておきの“ヒーリングスポット”を5つご紹介します。
【 かずら橋 】緑と水を感じて、自然にとけこむ散歩(池田町)
池田町にある足羽川(あすわがわ)の渓谷にかかる「かずら橋」は、シラクチカズラという天然の植物を使って編まれた吊り橋です。全長44m・高さ12mの橋をギシギシと揺れる吊り橋を渡るスリルと、その先に広がる深い緑が自然との一体感を生み出します。
橋の下には、川のせせらぎとともに歩ける遊歩道が続いています。両側を囲むのは、生命力あふれる草や木。マイナスイオンをたっぷり感じながら歩いていると、深呼吸するたびに心のモヤモヤがすっとほどけていくようです。
川遊びもできて、水の冷たさやせせらぎ、風にそよぐ緑の美しさを全身で感じられます。子どもの頃の無邪気な気持ちを思い出しながら、今だからこそ満喫できる自然に囲まれるという贅沢!五感すべてで自然にひたる、“大人の夏休み”にぴったりの場所です。
かずら橋の近くには蕎麦屋さんもたくさんあるので寄ってみてください。澄み切った水と豊かな土壌に恵まれた池田町の蕎麦は絶品!地元で受け継がれてきた手打ち文化が息づく一杯を、ぜひご賞味ください。
■「かずら橋」に関して
【 一乗滝 】静けさと滝音が奏でる、癒しの時間(福井市)
福井市の一乗谷エリアの山あいにひっそりと佇む「一乗滝」は、高さ12mから一筋に流れ落ちる美しい滝です。涼やかな滝の音が空気の中に凛と響き、ただそこに立つだけで心が静まり、すっと背筋が伸びるようです。
滝の周りは木々で覆われていて、剣豪・佐々木小次郎の銅像が立っています。ここは、小次郎が燕返しを編み出したと伝わる地でもあり、滝を包む空気からはどこか力強さも感じられます。
あわせて訪れたいのが「一乗谷朝倉氏遺跡」。戦国時代、朝倉氏五代が約100年間にわたり越前を治めた城下町跡。町並みがほぼ完全な形で発掘され、国の特別史跡・特別名勝に指定されています。「福井県立一乗谷朝倉氏遺跡博物館」では、歴史を学べたり重要文化財となっている出土品を鑑賞することができますよ。
かつての城下町を再現した「一乗谷朝倉氏遺跡 復原町並」では、夏限定で、色とりどりの風鈴と和傘を使った展示が楽しめます。風にそよぐ風鈴が一斉に奏でる音色は心地よく、一乗谷の風とともに感じる、夏ならではの涼やかな風景に包まれます。(画像は過去のもので、現在は和傘や風鈴がボリュームアップしています)
■「一乗滝」に関して
【 瓜割の滝 】心まで澄みわたる、冷んやり名水(若狭町)
名水百選にも選ばれた「瓜割の滝」は、こんこんと湧き出る清らかな水と苔むした岩の幻想的な風景が広がる、若狭の代表的な癒しのパワースポットです。
1日に約4,500トンの水が湧き出ます。名前の由来は、“あまりの冷たさに瓜が割れる”といわれるほどの冷涼な水からきています。
“水の森”とも言われている瓜割の滝の周辺には、イチョウやモミジなどの木々があり、四季折々の美しい景色が楽しめます。また、6月には約1万株のアジサイが色とりどりの花を咲かせます。
滝の水は、その場で飲むこともでき、水汲み場では専用の容器を持参すれば持ち帰ることも可能です(清掃協力金300円が必要)。また、近くのお土産店などでは「わかさ瓜割の水」が販売されており、気軽に味わうことができます。ぜひ、瓜割の滝で過ごすひとときの思い出に、この清涼な水を飲んでみてください。心も体もリフレッシュできますよ。
■「若狭瓜割名水公園 瓜割の滝」に関して
【 平泉寺白山神社 】時を越えて息づく、パワーに出会う(勝山市)
ここからは、福井の歴史と伝統の要素も入った、心と体を癒すヒーリングスポットをご紹介します。
「平泉寺白山神社」は、拝殿が一面に緑の美しい苔で覆われ「苔宮」とも呼ばれます。差し込む木漏れ日と苔の絨毯が織りなす空間に身を置くと、心が自然と深く呼吸しはじめるような、そんな安らぎに包まれます。
参道は杉の巨木に囲まれていて、木陰の中を進むことができます。苔むす石畳と杉木立が連なるその景観は「日本の道百選」にも選ばれています。途中には御手洗池(みたらしいけ)や、森の小径を抜けた先に現れるカフェもあり、ゆったりと散策が楽しめます。
この神社は、白山を開山した僧 泰澄(たいちょう)により養老元年(717年)に創建されたと伝わり、かつては48社36堂、6000の坊院が立ち並んだ白山信仰の聖地です。悠久の時を超えたパワーに満ちています。
平泉寺白山神社を参拝したあとは、地元の人たちに愛されるソフトクリーム屋さん「ラブリー牧場 みるく茶屋」へぜひ立ち寄ってみてください。日本でも珍しい“ジャージー種”の牛を育てる牧場直営店で、濃厚なのにすっきりした味わいのソフトは、歩いたあとの体に嬉しい、癒しのご褒美スイーツです!
■「平泉寺白山神社」に関して
【 紙祖神 岡太神社・大瀧神社 】和紙の神が宿る、森の社(越前市)
福井県の伝統的工芸品「越前和紙」の聖地である越前市今立地区にある「紙祖神 岡太(しそしん おかもと)神社・大瀧神社」は、1500年の歴史をもつ越前和紙の守り神 川上御前(かわかみごぜん)を祀る神社です。本殿・拝殿の屋根は、まるで山の稜線が連なっているような美しい造りとなっています。
拝殿には、鳳凰、龍、草花、中国の故事を題材にした丸彫りの彫刻などがずらりと並び、まさに職人の技の結晶!一つひとつの細工に見入ってしまう、見事な精巧さです。国の重要文化財に指定されているこの建物は静けさと荘厳さに満ちていて、前に立つと冷んやりとした空気が肌をなで、心がすっと研ぎ澄まされていきます。
上宮(奥の院)には岡太神社と大瀧神社の本殿がそれぞれ独立してありますが、下宮(里宮)の本殿・拝殿は両神社の共有となっている、二つの神社の名前が並ぶ珍しい神社でもあります。二柱の神がともに祀られる、ここにしかない特別な気が満ちる場所です。
すぐそばには、「越前和紙の里」や製紙所があり、職人の手仕事を間近で見たり、和紙づくりを体験したりもできます。岡太神社・大瀧神社周辺は、自然と伝統にふれながら心が整う、ゆるやかな時間が流れています。
■「岡太神社・大瀧神社」に関して
自然の中に身を置くと、それだけで呼吸が深くなり、心がふわっと軽くなる――。福井には、そんな“緑の力”に満ちた癒しの場所がたくさんあります。今度の休日は、心と体をやさしく癒す旅に出かけてみませんか?










































