ふく旅

世界の花はすが咲きほこる「花はす公園」を見に行こう

初夏の福井を彩る花「花はす」をご紹介します。広大な公園の至る所に咲く花はすは、同じように見えて違う種類!可憐な花はすの違いに注目しながら、ぜひ散策してみてください。

世界の花はすが咲きほこる「花はす公園」を見に行こう

本多啓介

「ふくいで思い出に残る一枚を」をコンセプトに福井県内の観光地で写真を撮っているカメラマンです。勝山市を中心に観光情報を発信中。地元住民ならではの目線で福井の魅力を写真と文章で伝えます。

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本多啓介

作付面積日本一!南越前町は花はすが有名

夏、福井県南越前町を車で走っていると、田園風景のなかに美しい花畑が広がっていました。

ここ南越前町は花はすの作付け面積日本一!

初夏の緑が美しい里山の中、ゆらゆらと揺れるピンク色の花弁がとても可愛らしかったです。

車で走っているとまちの至る所に花はすが描かれており、特に街灯がのモニュメントが目を引きました。

花はす公園とはどんな場所?

地図を見る
  • 花はす公園

花はす公園は世界の花はす約130種類を見ることができる鑑賞蓮園です。

鑑賞できる池や蓮園は10箇所あり、蓮見台や池を横断する歩道など、様々な角度から花はすを鑑賞することができます。

すべて見て回ると60分程度はかかりそうな広さなので、歩きやすい靴で行くと良いでしょう。


見ごろを迎える時期には清掃協力金として200円をいれる箱が設置されます。

案内看板には花はすの種類が記されていたので、品種の違いを感じながら鑑賞するとより楽しめますよ


花はすの見ごろは?

7月から8月が見ごろで、ピンクの花弁が朝ふんわりと開きます。

はすの習性として午後には閉じてしまうことも多いので、鑑賞しに行くなら午前中のうちに訪れるのがオススメです。


令和3年度は新型コロナウイルスの影響で開催されませんでしたが、例年6月末から8月上旬にかけて「はすまつり」が開催されます。

ハスの茎をストロー代わりにして飲み物を味わう「象鼻杯」や、ハスの繊維で和紙を作る「ぐう紙作り体験」などのイベントが開催され、多くの人でにぎわうそう。

はすまつりの開催については、南越前町役場 観光まちづくり課までお問い合わせください。


ハスと睡蓮の違いは?

はすも睡蓮も、同じように泥の池で花を咲かせることから混同されがちですが、簡単な見分け方があるんです。

池からまっすぐと茎が伸びて花が咲かせるのがハス。

睡蓮は水の上に浮かんでいるように水面スレスレに咲くのが特徴です。


花はす公園では両方とも見ることができますよ。

【みどころ1】千年の眠りから目覚めた古代蓮

こちらの「大賀蓮(おおがはす)」は、千葉県検見川(けみがわ)で2000年以上眠っていた実が発芽して開花した蓮。

まるで太古の昔からタイムスリップしてきたかのようで、神秘的だと思いませんか!

「大賀蓮」だけでなく「日本古代蓮」、「中国古代蓮」、その他古代蓮と名のつくもの以外にも古い蓮があり、美しい花を見せてくれます。


これらの花は、地震や地殻変動による刺激や、池の土を運搬した刺激によって地中に埋まっていた蓮の種が目を覚ましたといわれています。

【みどころ2】人気ナンバーワン ミセス・スローカム

花はす公園で人気ナンバーワンを誇るのがこちらの「ミセス・スローカム」という蓮。

花の形が「これぞ花はす!」という美しい形をしていますね。


スローカム氏が妻にこの花はすをささげたことから、この名が付けられました。

園内の花はすからお気に入りを見つけよう

今回訪れたときは残念ながら見ることが出来ませんでしたが、様々な特徴のある蓮が花はす公園ではみることができます。

園内の花はすのなかでも、特徴的でイチオシの品種をご紹介します。


・この花はす公園で誕生して命名された「勾当玉女(こうとうのぎょくじょ)」

・東日本大震災の揺れが契機で目覚めた「萬歳楽蓮(まんざいらくれん)」

・福井県小浜市の山本又五郎家で100年以上継承栽培され、種の絶命を防ぐために全国に分根された「若狭又五郎蓮(わかさまたごろうはす)」

・中国の政治家 孫文から送られたことから命名された「孫文蓮(そんぶんはす)」

・開花の初日は桃色だが、2日目には純白に激変する特徴から、人を化かすように変わるという意味で「キツネ」の愛称で呼ばれる「巨椋の曙(おぐらのあけぼの)」

花はすの収穫と花束づくりを体験してみよう

期間限定にはなりますが、収穫期の南越前町では花はす収穫の体験をすることができます。

花はす公園は鑑賞用ですが、近くのハス田では「誠蓮(まことはす)」という出荷用の品種を農家さんが栽培しており、収穫期になると朝早くからハス田の中を何往復もして収穫してまわるそうです。

個人的にはハスの実が食せることが一番の驚きで、「子供のころはおやつ代わりに食べてたんだよ~」という農家さんのお話しが印象的でした。

ハス田での収穫体験は水田での田植え体験みたいな感じで、思うように動けずなかなかにハードでした。


しかし、自分が歩いた跡を振り返り、花はすの束を握りしめた時の満足感・達成感はここでしか体験することができない、貴重なものになりました。

皆さんも花はすのジャングルの中を歩き、お気に入りの花はすを見つけてください。


体験は「地域まるっと体感宿 玉村屋」にて申し込みください。

小腹が空いたら花はすソフトクリームを

旅行に行ったらぜひ食べたいのがご当地の食材を活かしたご当地ソフトクリームですよね。

ここ南越前町では花はすの葉を混ぜこんだ「花はすソフトクリーム」を提供しています。

すこし緑がかっていますが、葉っぱの香りはあまりなく、ミルクの味というよりも優しい甘さが口の中に広がります。

サッパリとしたくちどけで、夏の火照った身体を冷やしてくれるのでコチラもオススメです。


はすまつり開催期間中は花はす公園の「花はす茶屋」にて。

また北陸自動車道「南条SA」と直結している、道の駅「南えちぜん山海里(さんかいり)」の「ほやっ亭」では一年を通して提供してます。

まとめ

今回は福井の夏を彩る花、花はすを紹介しました。

花はす公園は北陸自動車道南条SAまたは道の駅「南えちぜん山海里(さんかいり)」から車で8分程度ととっても近いです。


期間中であれば約130種類あるうちの何かは咲いているので、初夏に福井を訪れる際はぜひチェックしてみてください。

公園内は小径がおおく、宝探しみたいにみごろの花はすを探すのが面白いですよ。

本多啓介

「ふくいで思い出に残る一枚を」をコンセプトに福井県内の観光地で写真を撮っているカメラマンです。勝山市を中心に観光情報を発信中。地元住民ならではの目線で福井の魅力を写真と文章で伝えます。

本多啓介

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