福井・浜町で美食と伝統芸能×最新テクノロジーが融合の舞台体験
福井駅から徒歩圏内の福井・浜町は、多くの文人墨客に愛された風情のある街。歴史ある通りをお散歩、こだわりのレストランでのランチ、夜は伝統芸能×最新技術の舞台を楽しみながら上質な仕出し弁当でディナー。歩くだけで心ときめく、福井ならではの一泊二日の大人女子旅をご紹介します。

桜子
福井観光おもてなしガイド認定。お蕎麦と日本酒好き。
福井の食、人、コトをご紹介していきたいです。

一泊二日の大人女子旅/福井・浜町で美食と最新テクノロジー&伝統芸能が融合する舞台を体験!!
福井駅から徒歩圏内に位置する「福井・浜町」は、多くの文人墨客に愛されてきた歴史と風格のある街。江戸時代から城下町の荷揚げや往来の拠点として栄え、侍や商人が行き交った町並みには、今も料亭や趣ある建物が風情を醸し出しています。大人女子旅にもぴったりの街です。今回は観光・美食に加え、最新テクノロジーと伝統芸能が融合する舞台体験も楽しめる、「福井・浜町」の魅力を満喫する旅プランをご紹介します。福井ならではの時間を、ぜひ体験してみませんか。
【開花亭】美食ランチでスタート
明治23年(1890年)創業の「開花亭」は、130年以上にわたり地元の歴史と文化を伝える老舗料亭です。国の有形文化財に指定された建物の料亭のほか、隈研吾氏が手がけた建築で本格懐石を楽しめる割烹レストラン「sou-an」、デリカテッセンスタイルの「kuri-ya」も展開しています。今回は、割烹レストラン「sou-an」でランチをいただき、特別な空間で旬の料理をゆったり味わいながら一日をスタートします。
お料理は毎日変わるそうで、今日は「秋分」という献立をいただきました。夏と秋のはざまの9月、澄んだ夜空や美しいお月様、福井の田園を通る爽やかな風を感じられるような、季節感あふれる一皿です。「温」の料理には、温かい百合根の中に鰻が入っており、百合根はもちもちふわふわで弾力があり、とても美味しかったです。
お刺身には白醤油のジュレや炭のお醤油が添えられ、ひと品ひと品が丁寧に仕上げられています。たまにはこうして、ゆったりとランチのひとときを楽しむのも良いですね。
【開花亭】福井・浜町で味わう伝統と食~福井テロワール
2007年に国指定登録有形文化財となり、2010年にAPEC首席代表歓迎晩餐会の会場となった開花亭の料亭で、代表の開発毅さんに料亭や福井の食文化についてお話を伺いました。
- 開発さん

- 浜町は、かつて城下の要所として、花街としても北陸でも有数のにぎわいでした。最盛期には350人もの芸者さんが三味線や舞で街を彩りました。
浜町と花街の歴史
浜町は、かつて城下の要所として、花街としても北陸でも有数のにぎわいでした。最盛期には350人もの芸者さんが三味線や舞で街を彩りました。商人と侍の街の境に位置する開花亭は、当時およそ2000坪におよぶ敷地があり、足羽川沿いの交通の要所にありました。
芸妓文化を未来へ継承
浜町の花街文化は地域の人々によって大切に守られています。開花亭では、店の文化だけでなく浜町全体の芸妓文化を次世代に伝える取り組みを続けています。料理だけでなく文化体験も楽しめます。
- 開発さん

- 子どもの頃は、浜町の通りを歩く浴衣姿の芸妓さんと、よくすれ違ったりもしましたね。
福井で本物を味わう
福井を訪れる方々は、永平寺などの伝統や「本物」に触れることを求め、事前に調べて来福される方が多いそうです。だからこそ質の高いお料理・文化体験・接客を大切に、福井らしさを感じていただきたいです。海外のエージェンシーを通じて積極的にリーチしてきた結果、海外からのお客さまも増え、福井の魅力を伝える機会となっています。
特別な料理と体験を
開花亭では、毎日少しずつ異なる献立や素材を工夫し、精進料理の要素も取り入れながら、お客さまに楽しんでいただける体験を提供しています。国際的な場でも福井の食材を紹介し、地域の魅力を伝えています。
- 開発さん

- APEC会場になった時には、料亭の床全体にレッドカーペットを敷き詰めました。
福井テロワールを味わう
料理はすべてオーダーメイドで、一皿一皿丁寧に仕上げています。地元の農家の方々と15年以上にわたり連携して、食材の魅力を最大限に引き出す工夫を重ねてきました。「福井テロワール」として、食材の個性を懐に受け入れ、個性を活かしたおもてなしを提供しています。
【浜町まち歩き】
ランチ後は浜町のまち歩きです。開花亭の余韻にひたりながら、福井藩の外国人教師であったグリフィスの功績や福井の歴史を学べる「グリフィス記念館」を訪れます。さらに、地元老舗の酒屋「浜町安文酒店」では、7種類~10種類の福井の地酒を試飲できる体験(1650円~)があります。車で5分ほどの近隣にある「三七味噌」では、発酵食品のワークショップ(甘酒スムージーなど)も楽しめます。徒歩圏内には創業125年の羽二重餅店「松岡軒」があり、羽二重餅のお土産購入や和カフェでのひとやすみも可能です。浜町界隈をゆったり楽しみましょう。
【浜町 日々】浜町の一角に佇む風雅な古民家の伝統芸能ラウンジ「浜町 日々」とは
日が落ち、夜のしじまが浜町を包む頃、一角にある伝統芸能ラウンジ「浜町 日々」を訪問します。「浜町 日々」は、江戸時代から続く老舗料亭の離れを改装、2020年に伝統芸能と最新テクノロジーを融合させた新しいステージを創るというコンセプトで、舞台をリノベーション。日本の伝統芸能を粋に愉しみ、体験できるスポット。芸妓さんの舞や三味線や太鼓の演奏などの舞台を、福井の文化と季節を愛でながら最新の音響と演出で鑑賞・体験できます。外国人観光客や、初めて訪れる人も、舞台の迫力や体験プログラムを通じて、心が鼓舞するひとときを味わうことができます。
お店を訪ねると、そこは非日常的な空間で、大人の隠れ家の趣。雰囲気のあるカウンター、そして奥には、ボックス席があり、和の空間に溶け込むように、さりげなく舞台が設えてあり、観覧できるようになっています。
音が良く響くように、壁や天井も吹き抜けで工夫されています。扉が、スッと自動的に静かに開くと、檜の舞台が。檜の香りが漂ってきます。
【浜町 日々】舞台を支えた前代表・芸妓のももこさん
かつて「浜町 日々」の舞台を支えた、前代表の芸妓・ももこさんは、地域に深く愛された存在でした。三味線や長唄の技を軸に、舞台演出や若手の育成にも尽力しました。ももこさんと、現在の代表・伊藤圭一さんとの協働により、伝統と現代技術を融合させた現在の舞台が形作られました。ももこさんの所作や曲は、演目の中に息づき、訪れる客に当時の空気を伝えています。
まずスクリーンから聴こえてきたのは、芸妓さんのももこさんの声。そして、桜の帯がクローズアップ。さらに、「浜町日々」からすぐ近くにある、桜百選に選ばれた福井の満開の桜並木の映像へ。文学的な映画のように映像が続きます。
美しい舞や音楽が繰り広げられ、福井で撮影されたあちこちの映像が、寄り添うように華を添えます。思わず引き込まれてしまうエンターテインメントです。
また、福井製の透過スクリーンでは、最新のテクノロジーで文字や人物像を投影することができ、より深みのある舞台を堪能できます。
【浜町 日々】テクノロジー×優美×伝統芸能のライブ
スクリーンに映し出される福井の四季折々の美しい風景を背景に、芸妓のかな恵さんが優雅に舞います。間近で鑑賞することで、舞の繊細な所作や表情だけでなく、舞台の音楽や空間の演出も体感でき、贅沢で五感に響く心に残る体験です。
プロジェクションマッピングで、鼓や他の楽器を演奏するももこさんとの共演も!通常の舞台とは異なり、福井産の透過スクリーンを使った最新の演出は「浜町 日々」ならではです。
舞台では津軽三味線や和太鼓のライブが昼夜問わず繰り広げられます。鑑賞するだけでなく、和太鼓や三味線の演奏を実際に体験できるプログラムもあり、舞台に上がって音の振動やリズムを五感で感じながら、講師のレクチャーを受けることができます。目の前で繰り広げられる迫力ある演奏や体験は、忘れられないひとときとなるでしょう。
- 代表の伊藤さん

- 「浜町日々」はお客様が主役。舞台のバックに映る福井の映像に癒されて、明日はここ行ってみたいとか思ってもらえたら嬉しいですね。
【浜町 日々】なりたちと舞台プロデュース
伝統とモダンがほどよく融合した「浜町 日々」では、舞台や音楽、光、そして料理のすべてが一体となり、訪れる人を楽しませます。舞台制作を手がけた伊藤圭一さんに、お話を伺いました。
ももこさんと作りあげた「浜町日々」
「浜町 日々」は、前代表の芸妓・ももこさんとの出会いから生まれました。着物の展示会で流れていた、伊藤さんが制作された音楽に惹かれ、伊藤さんが経営する東京・青山のスタジオを訪問したことがきっかけとなり、以来、伊藤さんが「浜町 日々」の空間づくりと音響・音楽制作に協力。6年前からは、プロジェクションマッピングの演出も加わり、他では味わえない自由で新鮮な伝統芸能の世界を形作りました。
伊藤さんの音楽のありかた
「音楽は見えないけれど、空間に命を吹き込む存在。場の空気や人々の感情を動かします」とお話される伊藤さんは、理工系の知識とテクノロジーを活かして音の素材と加工を工夫、演出の「仕掛け」を作りより豊かな体験を提供します。感性豊かなアーティストたちと組むことで、数々の面白い世界観を生み出してこられました。
- 浜町日々代表 伊藤圭一さん

- 舞台を輝かせる星は芸妓さんや演者、私たち仕掛け人は、夜空をつくる仕事なのです。
「浜町 日々」の舞台コンセプト
伝統芸能と最新テクノロジーの融合が楽しめる「浜町 日々」。古民家を改修した舞台は、鉄骨を入れて吹き抜けにし、音が自然に響くように設計されています。スクリーン映像も近年手がけられ、舞台をより臨場感あふれる空間に演出しています。来場者が「行ってよかった」と思える体験を提供できるように、工夫を重ねています。
- 伊藤さん

- 子どもの頃は田んぼが豊かな福井県坂井市で育ち、ジュークボックスのレコードのあらゆるジャンルの音楽を聴いたことが糧になっています。
浜町 日々の音響プロデュース
幕張メッセでの3万5000人動員のイベント、アーティストの楽曲、コマーシャル、映画などのメディア、金メダル選手のフィギュアスケート音楽などを手がけ、国内外で評価の高い株式会社ケイ・アイ・エムが行いました。洗足学園音楽大学・大学院教授でもあり代表である伊藤さんのプロフィールはリンクをご覧ください。
【浜町 日々】舞台の星・芸妓さんたち
現在、「浜町 日々」には3人の芸妓さんがいらっしゃいます。着物姿も凛と美しいかなこさんは、極真空手を習っており、その型(型の動き)が日本舞踊の所作にも役立っているそうです。ちなみに、かなこさんの好きな食べ物は「桃」です。
かな恵さんは高校生の頃、蕎麦部に所属していました。現在も「芸妓の蕎麦ぶるまい」として、お店でお蕎麦を打ってくださいます。お休みの日も、日本舞踊などの芸のお稽古に励んでいるそうです。
こと乃さんは、京都で舞妓として長年、経験を積まれており、お客様のケアやサービスに常に気を配られていました。お酒が好きで福井の地酒も楽しんでいらっしゃいます。
【浜町 日々】芸妓さんの蕎麦打ちも必見!四季とともに街ごと楽しもう
今後の「浜町日々」
高校生時代から「蕎麦部」に所属していた芸妓のかな恵さんが目の前で「蕎麦打ち」を披露してくださるお蕎麦や、仕出し弁当を楽しみながらの舞台鑑賞も「浜町 日々」の醍醐味。仕出し弁当は、近隣の料亭から取り寄せることができます。四季を通じて、夏は線香花火や浴衣、秋はお月見団子づくりなど、季節を感じる体験が企画されており、芸妓さんと一緒に浜町を巡る「まちあるき」も楽しめます。 最新テクノロジーが交わる「浜町 日々」は、福井の魅力を五感で感じる新しい旅の舞台です。
【浜町 日々】リーズナブルな価格で、伝統芸能を鑑賞しながらお酒やお料理も!
伝統芸能ラウンジ「浜町 日々」で、近隣からの料亭のお弁当をいただきながら華やかな舞台を鑑賞する体験は、まるで特別なお花見のようですね。
プラン内容
・【時間】 19:30~23:00
・【伝統芸能ショー】21時頃より(ショー開始時間については、お問い合わせください)
約20分+体験コーナー(舞・三味線、太鼓)
・【料金】おひとり様 10,000円(税込)
料金に含まれるもの:①ドリンク代(おかわり自由)おつまみ➁伝統芸能ショー観劇③体験コーナー
※仕出し弁当希望の場合は、事前予約可能。別料金
※1人から30人まで予約可能。
・【宿泊とのセットプラン】:ホテルリバージュアケボノとの連携
・【ホテルリバージュアケボノ×浜町日々】
福井の地酒を含む約60種類のフリードリンクを楽しみながら、太鼓、津軽三味線、日本舞踊などの伝統芸能を鑑賞できるプランです。個室やカラオケも別料金不要で希望に応じて利用可能(要予約)。伝統芸能ラウンジ<浜町 日々>
住所:福井市中央3-9-26電話:0776-21-5313
営業時間:19:30~24:00/定休日:月:土・日・祝(貸切など対応可能。要問合せ)
【Fukui French Aujus】〆は福井フレンチ「オージュ」でランチを楽しもう
最終日は、憧れの福井フレンチ「オージュ」でランチを楽しみます。越前和紙をあしらった室内、壁の装飾スクリーンには桜百選に選ばれた足羽川の桜が映し出され、お店の名前「桜樹」のように、桜色に包まれた優しい空間が広がります。本日は、ランチコース「4,180円」をお願いしました。
一皿目:ふくい名水サーモンの瞬間スモーク・鯖江産吉川ナスと汐雲丹のエクラゼ・春菊のクーリー
桜で燻製した香りが漂い、本当に五感で料理を楽しめました。厚みのあるふくいサーモンはみずみずしく、格別の美味しさでした。
二皿目:スープ
身体に優しい、ふわふわのスープが体にしみわたります。福井県今庄のいぶり柿入りの自家製パンは、初めて出会う美味しさでした。
三皿目:やまと豚のバスク風 秋野菜のにぎわい
上庄の里芋のグラタンに、秋の気配を感じました。タイムが繊細に添えられており、10月の紅葉が始まる里山の風景が目に浮かぶようでした。
四皿目:デザート 落ち葉の山をイメージした、絵本の世界のような一皿
中にはサツマイモのアイスクリーム。コーヒーもセットでいただき、最後まで余韻に浸ることができました。
福井産の素材がたっぷり使われた「福井フレンチ」のお料理は、福井という土地の恵みや四季を堪能できる、豊かで美しい体験でした。浜町の旅の締めくくりに、心に残る素晴らしいひとときとなりました。
一泊二日浜町大人女子旅プラン例
<旅プラン一例>
▶ 1日目
13:30~ 「開花亭 sou-an」
地元食材を使った優雅なひとときで、心もお腹も満たされます。
15:00~ グリフィス記念館訪問
街の歴史や文化を体感してみましょう。
浜町街歩き・自由時間
試飲体験、発酵体験、カフェで読書など、自分だけの時間を楽しめます。
19:00~ 伝統芸能バー「浜町 日々」
上質な仕出し弁当を味わいながら、伝統芸能と最新技術が融合した舞台を鑑賞。
21:00~ 「ホテルリバージュ アケボノ」宿泊
足羽川沿いに佇む、落ち着いた名ホテルでゆったりとしたひとときを。
▶ 2日目
6:00~ ホテルで朝食(おこうざい)
朝の福井の風を感じながら、郷土食をゆったり楽しみましょう。
7:00~ 朝の福井散策
足羽山など近隣を散歩。(※要予約)
タイミングが合えば、代表が案内してくださることも。
ホテル最上階の大浴場で朝風呂タイム
11:30~「オージュ」でランチ
福井フレンチで旅の締めくくり。地元の素材を使った洗練された一皿をぜひご堪能ください。
浜町めぐり、いかがでしたか?美食と五感を満たす体験がぎゅっと詰まった街。
福井駅からもほど近いので、ぜひ立ち寄ってみてください。




































































































