世界でここでしか食べられない伝統薬味「山うに」を求めてわざわざ田舎のカフェ「ほやっ停」まで行ってきた話
多分観光客にはあんまり知られていない、鯖江市の片田舎にある(褒め言葉)ローカルでユニークなカフェを紹介しよう。

ちりり
ディープな福井を愛する独身アラサー。
趣味・特技:ひとり食べ歩き飲み歩き
主な生息地:片町のスナック
あっと驚く福井の新発見を、一緒に楽しみましょう!

ローカルでユニークな体験を追い求めて
わたしはローカルなものが好きだ。
それも、どっぷりローカルになればなるほど興奮が止まらない。
ローカルという指標をわたしの定義で分解すると、「アクセス困難」「地域の暮らしに根付いている」「唯一無二」の三大要素で成り立っているもの、と言える。
今回はまさにそのすべてを満たす、のどかな田舎にある、伝統薬味にこだわったカフェを紹介したい。
山にあるウニ、通称山うに
鯖江駅から東へ向かい、見渡す限りの田園風景を抜けていくと、鯖江市河和田地区にたどり着く。
漆器や眼鏡など、ものづくり産業が息づく地域だ。
その一角にあるのが「ほやっ停」。
ここ、地域で昔から食されてきた伝統薬味「山うに」のカフェなのだ。

「山うに」と聞くと、ウニなの?と思うが、実はウニではない。
赤なんば(辛味唐辛子)と柚子を、すり鉢でじっくり練り上げて作る薬味で、さわやかさとピリッとした辛味がクセになる、何にでも合う万能選手だ。
お刺身、鍋、お肉料理……何に添えても、山うにが入るだけで、ごちそう感が一気に爆上がりする。
伝統薬味に浸れるカフェ
見た目は小さなテイクアウト専門店かと思いきや、店内にはカウンター席もテーブル席もある。
河和田地区のあれこれを紹介する手づくりのボードや、鯖江の地場産品が並び、「ここでゆっくりしていってね」という温かい真心と地域愛があふれている。


ここで絶対に外せない名物が「山うにたこ焼き」。
生地にも山うにが練り込まれ、さらに横にもちょこんと添えられている。
注文が入ってから焼いてくれるアッツアツのたこ焼きに、山うにをディップして食べる瞬間は・・・まさに至福。
こんなたこ焼き、間違いなくここでしか食べられない。

山うにメニューのバリエーションがすごい
他にも山うに推しのメニューがずらりで、心が踊る。
・山うにマヨのジャンボ団子
(香ばしく香る炙りマヨと山うにが信じられないくらい団子に合う!)
・山うにに使われている柚子で作った柚子スカッシュ
(一個一個丁寧に収穫しに行っているシロモノ)

・山うにが驚くほど合う親鳥の煮込み
(親鳥の出汁と山うにが絶妙にマッチする、五臓六腑にしみわたる味)

などなど・・・どれも手づくりで、素朴なのに味わい深く、ひとつひとつ丁寧に作られているのが伝わる。
「山うにの魅力を全部伝えたい」という店の熱量がそのままメニューになったようなラインナップだ。
おみやげにも最高の「瓶入り山うに」
お店では持ち帰り用の瓶詰め山うにも販売されている。ぜひ一本買って帰って、いろんな料理に試してみてほしい。
家でタコパをするときにも、鍋パをするときにも、山うには欠かせない隠れ主役。さて、山うに沼で、みなさんのお越しをお待ちしております。














