福井駅新幹線改札にある駅蕎麦「越前屋」が穴場すぎてひとつ物申したい
福井といえばおろしそば。私が推す蕎麦の店は、実はめちゃくちゃ穴場なのです。その理由は・・・。

ちりり
ディープな福井を愛する独身アラサー。
趣味・特技:ひとり食べ歩き飲み歩き
主な生息地:片町のスナック
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美味しい福井グルメを食べられる穴場…とは?
面白いことに気づいてしまった。
みなさんは福井グルメと言ったら何が思い浮かぶだろうか?
おそらく「おろしそば」と「ソースカツ丼」だろう。
しかし、人気のお店はとにかく混んでいるのだ。
並ぶのが苦手な私はどうしてもこういった場所を避けるのだが、最近とびきりのライフハックを見つけてしまった。
福井駅新幹線改札内の「そば処 越前屋」が最高に美味しく、そして穴場なのである。
「越前屋」が穴場たる理由は?
私はどこかへ行くと、必ず駅そばを食べる。
異国情緒ならぬ「異・都道府県情緒」を感じる、もっともお手軽な方法だと思っているからだ。
しかし、そのときに味というものはあまり気にしていない。
駅そばというのは、安くて早いものであり、そこに味のクオリティは求めていないし、求めるものではない気がしているのだ。
しかし「越前屋」の駅そばは、駅そばに分類してはいけない。
ここは完全に、越前そばを渇望する食欲を、旅欲を心から満たす、れっきとした蕎麦屋さんなのである。
なななんと、運営元は福井の老舗製麺所(商業100周年!)「越前そばの里」というから驚きだ。
ここを通る多くの人が、それに気づかないまま通り過ぎている。
そして地元の人も、こんなところに美味しい蕎麦屋さんがあるなんて思ってもいないのだ。
温かいおもてなしと豊富なメニュー
私が初めて越前屋に足を踏み入れたとき、最初から面食らうことになろうとは思っていなかった。
店員さんがめちゃくちゃ元気で温かいスマイルで出迎えてくれるのだ。
駅そばと言ったら、おばちゃんが割と無表情でバッサバッサと注文を捌いていくのが一般的だ(※私の経験による)。
しかし、ここは違う。心から温かくお出迎えしてくれるお蕎麦屋さんだ。
そして券売機の前で悩みに悩む。
福井と言ったら越前おろしそばだろう。
しかし、ここには他にも美味しそうなそばが色々あるし、セットメニューも福井名物ソースカツ丼と、こちらも福井名物鯖寿司とがあるのだ。
そして福井の地酒や地ビール、福井名物水ようかんだってある。
迷いに迷って、おろしそば&ソースかつ丼セットと福井の地ビールをいただくことにした。
とにかくうまい無限最強コンボ
越前屋のそばは「自家栽培」「自家製粉」「自家製つゆ」と気合いが違う。
生そばを茹でたてで提供するというこだわりで、提供に5分以上時間が掛かるがそれも納得だ。
先に到着した「いちほまれビール」(なんとおつまみ付き!)をちびちびと味わいつつ、そばの到着を待つ。
そしてついに来た!想像以上のボリュームだ。
さっそくそばをすすると…うまい!うますぎる!
つるつるっといけてしまう越前そば、大根と鰹節がいいアクセントを醸す。
甘いおつゆの味も最高だ。
セットのソースかつ丼は、「セットの丼」とは思えないほど大判のカツが乗っかった、しっかりボリューミーな一品で、驚くほど揚げたてジューシー。
ごはんは福井県産のホカホカこしひかりを使っている。
越前そばのスッキリした旨味、ソースかつ丼のじゅわっとしたお肉とソースの甘味の無限幸せループで、どんどん終盤に向かっていくのが名残惜しい。
ちなみにセルフ揚げ玉は無料、なんと気の利いたサービスだろうか。
そして食器類は地元の越前漆器を使用しているという気合いの入りよう。
あ、そして何が嬉しいって、立ち食いエリアだけではなく、ゆったりくつろげるテーブル席やカウンター席が設けられているのだ。
ふと向こうのテーブルを見ると、改札内の駅そばとは思えないほど、私と同じようにめちゃくちゃくつろいでそばを堪能している人がいた。
センスが光る充実の福井土産セレクション
そしてお店の一角には堂々の福井名物おみやげコーナーがある。
ここには羽二重餅や五月ヶ瀬といった定番の福井土産のほか、山うにあられや酒漬け珍味など、ツウな福井土産もラインナップされている。
福井愛に溢れたこの物販コーナーに、お店の人の愛と情熱が感じられる。
個人的には駅のお土産ゾーンに行かなくても、ここで十分事足りてしまうと思う。
お店の人が「推したいものを、ちゃんと選んだ」ことが感じられるのだ。
要チェックなのが隠れ名物、おはぎ。
本店である「越前そばの里」では一日で1000個以上売れることもあるという逸品。
甘すぎず、粒感を適度に残した昔ながらのおばあちゃんが作ってくれたおはぎを再現して作ったもので、ここで絶対買っといたほうがいいに違いない。
越前屋から目が離せない
で、私は心から物申したかったのだ。
なんでこんなに美味しい蕎麦屋さんが、新幹線改札内にあるのかと。
新幹線乗るときしか食べれないじゃないかと。
そしたら、お店の人が教えてくれたのだ。
「入場券(150円)買っていただければ入れますよ!」と。
…そうか、その手があったか。
それならば、もっともっとたくさんの人が越前屋に来るべきだ。
こんなに心もお腹も満たされて、幸せになれる蕎麦屋さんが知られていないなんてもったいない。
そして数日後、入場券を手にした私は新幹線改札をくぐった。
また越前屋の越前そばを食べに行くために。























