【福井県伝統工芸】ものづくり探訪 〜後編〜 :越前焼・若狭塗・若狭めのう細工・+木工・繊維の工房で体験観光
さあ、福井のものづくりの魅力を感じる旅へ出かけましょう。

大森 望央 -Mio Omori-
【福井県の観光ガイドレポーター】
生まれ育って今も暮らす福井駅前情報や県内全域の話題のスポットをお届けしています。

福井県には7つの伝統的工芸品があります。長い歴史を持つ福井の工芸品も、今では見るだけでなく、実際に触れて、つくってと体験を通して気軽に楽しめます。
前編の1. 越前和紙、2. 越前箪笥、3. 越前打刃物、4. 越前漆器 +眼鏡 に引き続き、後編は、越前町の伝統工芸「越前焼」と小浜市の伝統工芸「若狭塗」「若狭めのう細工」、そして県内で盛んな産業である「木工」「繊維」のおすすめ体験をご紹介します。
5.【越前焼】〜越前町「福井県陶芸館」で電動ろくろを体験〜
日本六古窯の一つに数えられ日本遺産認定を受けている「越前焼」。産地である越前町は、約850年以上前の平安時代末期より北陸最大の窯業産地として発展しました。現在県内では約80の窯元が作陶をしています。
越前町にある「福井県陶芸館」には陶芸教室があります。手ひねり体験や絵付け体験もおすすめですが、「電動ろくろ体験(3,500円 ※1作品焼成費込み、追加料金1,000円で2作品を焼成可能です)」といった本格的な陶芸づくりをすることができます。(電動ろくろ体験を同時に体験できるのは2名まで、予約優先です)
スタッフの方の丁寧なサポートのもと、私はビアマグカップをつくりました。最後に色を選んで、約40日後に焼き上がり、作品が完成します。(完成した作品は有料で配送が可能です)自分でつくった陶芸は愛着がわき、美味しさ倍増です!
陶芸館内の資料館では、素朴でありながら力強く個性的な美しさを持つ越前焼の数々を見て・触れて・学ぶことができます。企画展やイベントも開催されており、お子さまも楽しめる体験教室も随時実施されています。
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【 福井県陶芸館 】
住所|福井県越前町小曽原120-61
TEL|0778-32-2174
営業時間|9:00〜17:00(入館は16:30まで)
定休日|月曜日(休日を除く)、休日の翌日(土・日・休日を除く)、年末年始(毎年12月28日から1月4日)
※陶芸教室に関しては事前に公式サイトを確認し、お電話でお問合せください
公式サイト|https://www.tougeikan.jp/
公式インスタグラム|@tougeikan
6.【若狭塗】〜小浜市「若狭工房」で箸の研ぎ出しを体験〜
「若狭塗(わかさぬり)」は約400年前に誕生。アワビの貝殻や卵の殻、松葉を使って独特の模様を生み出し、その上から漆を数十回塗り重ね、石で研ぎ、さらに木炭で肌を細かくする「研ぎ出し技術」が最大の特徴です。
小浜市にある「若狭工房」で、若狭塗の「箸の研ぎ出し(1,300円)」が体験できます。アワビ貝や卵の殻が埋め込まれている若狭塗のお箸を約40分ほど転がしながら全面をこすっていきます。
職人の方が最後に艶出しをしてくれて、宝石のように光輝く若狭塗箸の完成!(画像の箸:上が磨く前、下が磨いた後)研ぎ具合によって模様の出方が変わるため、ひとつひとつ表情が異なるのも魅力のポイントです。
7.【若狭めのう細工】〜小浜市「若狭工房」でめのう磨きを体験〜
小浜市のもう一つの伝統工芸が「若狭めのう細工」。奈良時代に信仰の一環でつくられたのが発祥です。めのうは日本の貴石細工のルーツであり、石の模様や形状がそれぞれ異なるので、できる製品はすべて1点ものとなります。
「若狭工房」では、若狭めのう細工の「めのう磨き(1,100円)」が体験できます。まずは好みの石を選び、2種類のサンドペーパーを使って地道に約40分間磨き上げると、次第に石から透明感が出てきます。
仕上げは職人さんにペンダントかキーホルダーにしてもらい完成です。私はペンダントにしてもらいました。天然石ならではのグラデーションが美しく、装飾品としても存在感を発揮します!
御食国(みけつくに)若狭おばま食文化館の2階にある「若狭工房」では他にも、若狭和紙やサンドブラスト、表札づくり、食品サンプルづくりといった体験ができます。各職人やインストラクターの方が製作のサポートをしてくれるので、子どもから年配の方まで安心して体験ができますよ。
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【 若狭工房 】
住所|福井県小浜市川崎3丁目4番 御食国若狭おばま食文化館 2階
TEL|0770-53-1034
受付時間|9:00〜17:00(12月〜2月は16:00まで)
定休日|水曜日、12月28日〜1月1日
※団体見学や体験のお申し込みは公式サイトをご覧ください
公式サイト|http://wakasa-koubou.com/menu
公式インスタグラム|@wakasa_koubou
+α【木工】〜池田町「WOOD LABO IKEDA」でカッティングボードづくりを体験〜
池田町は面積の9割が森に囲まれています。暮らしのそばには常に木がある池田町は「木工」技術のスキルの高さも魅力です。「WOOD LABO IKEDA(ウッドラボいけだ)」は、多様なプログラムの中から木工体験が可能です。
今回は「カッティングボードづくり(2,800円)」をご紹介します。まずは木を選んで、スタッフの方の丁寧なサポートを受けながら好みの形に合わせて糸ノコでカット。木の香りや手触りを感じながら磨き上げていき、最後に名前を刻印して“自分だけのカッティングボード”が完成です。この上でパンやチーズなどを切ったり、食べ物をのせるだけでカフェ気分がたのしめます!
WOOD LABO IKEDAは、池田町の森林資源を活かした木材利用・木育活動を活発に推進するための拠点施設として、木工を体験したい初心者から、木工機械を使って本格的に木工製作を行いたいプロまで、 幅広く利用ができます。施設内は木のぬくもりがいっぱいで、あたたかい世界に癒されますよ。
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【 WOOD LABO IKEDA(ウッドラボいけだ) 】
住所|福井県池田町池田9-6-1
TEL|0778-44-6270
時間|9:00〜17:00
定休日|毎週水曜、年末年始
※体験可能期間は春休み・GW・お盆休み・冬休み、事前に予約が必要です
公式サイト|https://ikeda-kibou100.jp/project/woodlabo/
公式インスタグラム|@woodlaboikeda
+α【繊維】〜勝山市「ゆめおーれ勝山」で手織りコースターづくりを体験〜
古代より越前の国は絹織物の生産が盛んです。明治時代には最新の製織技術の導入とともに、輸出向けを中心とした羽二重織物の産業が発展しました。勝山市の中心市街地にある「はたや記念館 ゆめおーれ勝山」は、織物の世界がたのしめる文化施設です。国の近代化産業遺産に認定されています。
人気の「手織りコースターづくり体験(600円)」は、好みの糸を選んで、手織りの仕組みを学びながら機械に毛糸をくぐらせて約30分でオリジナルのコースターをつくることができます!広々とした体験コーナーなので団体旅行やファミリーでの体験にも最適です。
ゆめおーれ勝山では、はた織りの実演や糸繰り機などの昔ながらの機械が動いている様子を見学したり、羽二重織ができるまでの工程や100年以上続く勝山市の織物産業の歴史が学べます。また、おみやげコーナーでは、シルク商品や勝山のお菓子、恐竜グッズなど地元の特産品を購入することができます。
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【 はたや記念館 ゆめおーれ勝山 】
住所|福井県勝山市昭和町1丁目7-40
TEL|0779-87-1200
時間|9:00〜17:00(カフェコーナー|10:00〜17:00)
※体験受付は9:00〜16:00
定休日|水曜日(祝日の場合は翌日、年末年始12月29日〜1月2日)
※団体見学や体験のお申し込みは公式サイトをご覧ください
公式サイト|https://www.city.katsuyama.fukui.jp/hataya/index.html
公式インスタグラム|@yumeole
福井には、何百年と受け継がれてきた技と歴史が息づいています。“自分の手でつくる体験” を通して、その奥深さを感じてみませんか?次の旅は、心に残る体験をしに福井へ。あなたの手が、旅の思い出をもっと特別にしてくれます。
越前和紙・越前箪笥・越前打刃物・越前漆器+眼鏡の工房で体験できる魅力を紹介しています。













































