若狭の歴史を知るならココ!【福井県立若狭歴史博物館】を潜入レポート!
福井に移住して早1年。移住した当時、私が分からなかったのが「嶺北」「嶺南」という言葉。
最初は周りの人の話ぶりから特定の土地の名前かなと推察していたのですが、実はとても大きな地域の括りのことでした。
嶺北は大昔「越前国」と呼ばれていたほとんどの地域のこと、嶺南というのは「若狭国」と呼ばれていた地域(+敦賀地方)のことと理解できたのは少し時間が経ってから。
このことからも分かるように、現在の福井県は昔の二つの国が一緒になってできた県なのです。
国が違えば歴史も文化も違ってきます。というわけで福井県には2つの県立歴史博物館があ流ことを皆さんご存知でしたか?今回はそのうちの1つ、福井県立若狭歴史博物館に行ってきました!
今回は数多の博物館を訪れてきた私が感じる若狭歴史博物館のオモシロポイントを中心に紹介していきます!

加治 まや
歴史旅が大好きな福井県地域おこし協力隊。福井県内の史跡や歴史イベントのレポートをお送りします
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若狭歴史博物館ってどこにあるの?
若狭歴史博物館は小浜市にあります。
京都に近いこと、大陸の玄関口だったことから若狭の中でも古くから栄えていた小浜。
この場所に若狭の歴史博物館があるなんてピッタリ!
電車で行く場合は小浜線の「東小浜駅」で降りて徒歩10分ほど。
車で行く場合は小浜ICでおりると5分ほどで到着します。
注目ポイント①「若狭のお祭り」コーナー

私が初めて若狭歴史博物館を訪れたのは移住前。
今まで多くの博物館を訪れてきましたがこの部屋に入った瞬間「なんじゃこりゃ〜!!?」となった一風変わった展示室です。
だって実物大の人型がこんなにたくさん展示されているのは初めて見たんだもん…
一体こちらは何を表した展示なのでしょう?
各集落で行われている行事を細かく解説している
実は若狭地方は全国的にも年中行事が多く伝承されている地域で、京都から近いこともありその行事の中には都の特色を受け継いでいるものも少なくありません。
京都に近いという立地から形成されたオリジナルな文化を展示しているんですね!!
博物館というと過去のものを展示しているイメージですが、今も行われている行事をその歴史とともに解説してくれていてとても興味深いです。

こちらは若狭地方で16ヶ所も行われている「王の舞」の装束。赤くて鼻が高いので天狗かと思っちゃいますが天狗じゃないんだとか!笑
平安時代〜鎌倉時代にかけて京都で行われていたものがこの地方へ入ってきたと言われています。
なんと古い形のものはもう京都には残っていないらしく、そういったものが若狭地方で代々受け継がれてきたというのは感慨深いですよね。

この展示室で一番大好きなのがこの子!!
こちらは現在も小浜の深谷地域での祭礼で使われている「おこべ」と呼ばれる大きな頭をしたキャラクター。江戸時代の絵巻にも描かれているらしく、当時の人々のユーモアが垣間見えますよね!!
嶺南のお祭りをほぼほぼ網羅しているので、じっくり見るとこの展示室だけでも30分くらいかかりますよ!
注目ポイント②「若狭の仏像」コーナー
次にご紹介したいのが「若狭の仏像」展示室。
仏像と一口に言っても作られた時代や地域、宗派などでさまざまな特徴があります。
その中でも若狭地域の仏像というのは奈良や京都に近かったこともあり都風の優れたものが多いんだとか。
私が初めて小浜を訪れたきっかけも古くからの寺社仏閣が多いことから「北陸の奈良」と呼ばれているのを知ったからでした。

博物館のエントランスから階段を上がるとすぐ左手に現れる仏像ルーム。
常設展の流れで展示するのではなくテーマ史として仏像を扱っていることからも若狭の仏像の奥深さが伺えますね。
特別に許可をいただいて撮影しています。
このように一つ一つの仏像が良く見えるような展示がされていて、ケースに入っていると見えづらい背面もほとんどの仏像で見ることができます。
私的若狭の仏像コーナー鑑賞ポイントはズバリ「色」!!!
皆さん、仏像っていうと「木の色」のイメージがついていませんか?
木造であることによって、作られた当初に塗られた色が落ちてしまっていることが多いのですが仏像って本来は大体のものに色が付いていたんです。
そんな中でこちらに展示してある仏像は保存状態がよく、昔の色が残っているものが多いのが嬉しいところ。
皆さんも見て取れる色から当時の鮮やかな姿を想像してみてくださいね♪
注目ポイント③「常設展示と侮るなかれ!若狭の歴史」コーナー
さて、こちらは若狭の歴史を縄文時代〜江戸時代までの若狭に関する展示。
上の写真は若狭で発掘された土器です。縄文土器というとデコラティブでアートっぽいもの(笑)が多いですが若狭のものは縄文時代でもシンプルなものが多いんだとか。
私が福井の歴史を勉強する中で面白いなぁ、と思うのが古代から近代まで歴史の教科書に出てくるような節目節目で福井が登場すること!
このコーナーを順路に沿って見ていくとそのことがよく分かりますよ。

こちらは縄文時代の貝塚から出土した漆を使った櫛です。
まさかこの時代に漆が使われていたなんてびっくりですよね!
時代は飛んでお次は奈良時代。

皆さんこれがなんの展示なのか分かりますか?
実はこれ、当時の税金として中央に納められていた「塩」の作り方の工程を展示しているんですよ。
現代のように食糧事情が発達していなかった時代には塩は貴重だったので税金として納められていたんですね〜。

私は全国各地の博物館をたくさん周ってきた自負がありますが、こんな風に古代の塩の作り方を展示している所は若博が初めてで感動しました!
時代が下ると若狭独自の製塩方法も発達したようで本当に興味深い展示になっていますよ。

都に運ぶ際にはこんな風に運んでいたかも!?だそうで、こういう形で展示されていなかったら一生思いつかなかった方法に目から鱗でした。
また納税する際に必要だった「木棺」もユニークな形で展示されてるんです。

ガラスに挟まってることで裏も表も見ることができて楽しいですよね!!
またまた時代は飛んで、お次は江戸時代。
江戸時代、この辺りは小浜藩が支配していましたが小浜藩出身の有名人といえば絶対に杉田玄白!!!杉田玄白といえば日本で初めて翻訳された西洋医学書「解体新書」ですよね!
こちらでは本物の解体新書をいつでも見ることができるんです。

まともな辞書がない中の翻訳作業を想像すると涙が出そうになりますね;;
また、このゾーンで面白い展示がこちらの鯖街道プロジェクションマッピング!

鯖街道とは若狭と京都を結ぶ道のことで魚介類など様々なものを都に運んでいました。

このように立体的な地図の上に分かりやすく映像を投影してくれることにより、よりリアルに人々が使っていたルートを感じられますよ!
他にも各時代の若狭の歴史が分かる展示が盛りだくさんで、じっくり見ると1時間以上かかってしまいます。
注目ポイント④「これだけは絶対に見て!海から現れた迦楼羅王像!」
とは言っても、博物館の展示物をゆっくり見るのは中々大変ですよね。
なので、私がどうしても見て行ってほしい私が大好きな一点を最後にご紹介しますね。
それがこちら!

こちらは平成2年に小浜の浜に漂着した「迦楼羅王立像」です。
なんと13世紀(日本だと鎌倉時代)に中国(当時の南宋)で作られたと考えられる仏像が海から現れたなんてなんてロマンチックなんでしょうか!!
下に敷いてある赤い布に包まれていたんだとか。それにしては色がとても良く残っています…

近くで見ると目にはガラス玉が嵌め込まれているのが分かります。
そして学芸員さん曰くこちらの像は日本では取れない香木(香りの強い木)から作られているんだそうでケースを開けるとかなり強い香りがするんだとか。(いつか嗅いでみたい…!!)
エピソードも像それ自体もとてもロマンがありますよね。ぜひ、これだけは外さずに見てくださいね!!
お土産には若狭の歴史グッズを♡
展示を見終わったら是非1階のショップにも寄ってみてくださいね。

解体新書グッズはもちろん!

若狭に関係のある戦国武将や藩主のコースターも売っていますよ♪
若狭歴史博物館は楽しく分かりやすく解説がされている場所なので博物館って少しハードルが高いと思っている方も、気軽に訪れてみてくださいね!!














