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「若狭の祭り」が熱い!嶺南のライターがオススメする5月の祭り!

若狭には、小さな集落で守り伝えられてきた地域密着の素晴らしい祭りが沢山あります。特に5月は興味深いお祭りが目白押し、そんなお祭りの中から、お祭り大好きのふく旅ライターmaruekahoがオススメのお祭りを紹介します。

「若狭の祭り」が熱い!嶺南のライターがオススメする5月の祭り!

maruekaho

福井県若狭地方出身のmaruekahoです。
若かりし頃はネオン街に憧れて東京に浮気もしましたが、やっぱり若狭が大好き!という事に気づき帰郷しました。日々カメラの目を通して若狭の風景やお祭りを写し撮っています。

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maruekaho

若狭の春は祭りがいっぱい

若狭地方に桜が咲き、春の訪れとともに、嶺南にある各神社でたくさんの祭りが執り行われます。その地域にある文化や歴史、風土に根差した祭りはとても魅力的です。今回は5月に執り行われるお祭りの中から、お祭り大好きmaruekahoが厳選するお祭りを紹介します。地元の方のお祭りに対する愛や誇り、熱い想いを感じながらお祭りを楽しんでいただけたら幸いです。



美浜町早瀬の「子供歌舞伎」

毎年5月3日に美浜町早瀬で行われる町指定無形民俗文化財「子供歌舞伎」は、舞台型の曳き山車(ひきやま)が区内を巡回して、日吉神社と瑞林寺(ずいりんじ)の二カ所で祝いの舞が奉納されます。

「子供歌舞伎」

江戸時代に早瀬でコレラが流行り沢山の死者を出す事態となりました。その当時に瑞林寺の方丈が「疫病は神仏の祟りである、寺社に人身御供として子供歌舞伎を奉納せよ」とお告げを受け、村人が曳き山車を建造し翌年の5月8日に区内の寺社にて子供歌舞伎を奉納したところ、疫病が収まったのが子供歌舞伎の始まりと伝えられています。(現在は毎年5月3日に執り行われます。)

「子供歌舞伎」の見どころ

舞台に上がるのは、とても華やかな衣装に身を包み歌舞伎の化粧をした小学生男子で、凛々しくも可愛い姿です。緊張しながらも真剣な表情で舞台上に上がった三人の男子により祝いの舞「三番叟(さんばそう)」が披露されます。凛々しい表情で、三味線や拍子木の音に合わせて金色の扇や鈴をかざし足拍子を決め、最後に大きな声で口上を述べ見えを切ると観衆から大きな拍手とたくさんのおひねりが次々と投げ込まれます。

周辺の観光スポット

周辺には人気の観光地の「レインボーライン山頂公園や、カフェやクルーズが楽しめる「美浜町レイクセンター」、家族連れやカップルでも釣りが楽しめる「ひるが海上釣堀」などがあります。

小浜市城内の「お城まつり」

毎年5月2日と3日の二日間にわたり開催される若狭國藩主の酒井忠勝公を祀る小浜神社のお祭り「お城まつり」は、大太鼓や子供神輿、福井県無形民俗文化財に指定されている「雲浜獅子(うんぴんしし)」の舞が奉納されます。


雲浜獅子

雲浜獅子」

雲浜獅子は、旧若狭小浜藩主「酒井忠勝公」が寛永11年(1634年)に武蔵川越(埼玉県川越)から若狭小浜へ国替えの際に伴い、小浜に連れてこられた演者によって、現在は一番町に伝えられました。


「お城まつり」の見どころ

雲浜獅子の容姿を見ると、少し怖い印象もあるかと思いますが、この獅子舞が舞うは「恋物語」なんです。一頭の雌獅子舞をめぐって雄の老獅子舞と若獅子舞が力の限り激しく奪い合う恋の争いを美しく響き渡る笛の音に合わせて演じられます。激しく奪い合う中で老獅子舞が一度は勝るが、老いからくる疲労から若獅子舞が勝利します。若獅子舞は力尽きた老獅子舞に手を差し伸べ仲直りし、クライマックスは三頭が仲睦まじく舞い終わる感動の舞です。



周辺の観光スポット!

蘇洞門クルーズやレストラン、お土産コーナーなど若狭おばまを満喫できる「若狭フィッシャーマンズワーフ」や、若狭湾の新鮮なお魚が買える「若狭小浜お魚センター」、みんなが気軽に集える別邸「GOSHOEN(護松園)」でゆったりとコーヒータイムが楽しめます。

美浜町佐田の「織田神社例大祭」

毎年5月11日に美浜町佐田地区で行われる織田神社例大祭は、お神輿巡行、王の舞、獅子舞、ソッソの舞など盛りだくさんで見どころがいっぱいのお祭りです。

※織田神社の織田は、地元では「おった」や「おた」と呼ぶそうです。

「織田神社例大祭」の見どころ

華やかな担ぎ手の神輿」

担ぎ手が華やかな着物に身を包み、境内で土煙を挙げて暴れまわる神輿の迫力満点です。

※神輿が新調されるまでは、担ぎ手が神輿の屋根に乗ったり、神輿を転落させたりと暴れまわっていたそうです。

「王の舞」

織田神社の王の舞は、能楽堂内にて佐田地区の小学高学年により15分ほど舞われます。

動きもそれほど激しくありませんが、太鼓や掛け声の合わせて床を強く踏みつける動作が特徴です。

「獅子舞」

ユーモラスな動きで登場する獅子舞が、厄払いや無病息災を願って住民の頭を噛んでいきます。

口の中にお賽銭を入れたり、獅子舞にびっくりして泣き出してしまう子供もいます。

「ソッソ」

不思議な響きのソッソとは、裃を着た三名の男性が手足を大きく上げながら能楽堂内を三回まわり、一列に正面を向いた後に扇子を広げた状態で機会をうかがうのですが、この間に見物人から急かすようなヤジが飛びかいます。そうしていると右から順番に「ソー」「ソニー」「ソォー」という掛け声が響き神事が終わります。初めて目のあたりにしたときはまったく意味が分からず頭の中に「?」が浮かびました。調べてみると、ソッソは昔同じ町内の彌美神社から神輿をソーっと盗んできたという言い伝えにちなんだものらしいです。 実際に彌美神社には現在も神輿はないそうですよ。

周辺の観光スポット

難攻不落の城の国吉城と城下町佐柿の歴史を紹介している「若狭国吉城歴史資料館」や、若狭の特産品が買える市場やカフェなどがある複合施設「道の駅はまびより」、いちご狩りが楽しめる「若狭美浜HAMABERRY~いちごの郷みはま~」があります。

ぜひ若狭の春のお祭りを見に来てください。

今回紹介したお祭り以外にも、若狭の自然豊かな中で育まれた風土や文化、歴史を伝えるお祭りが地元住民により現在も脈々と受け継がれています。そんな素晴らしいお祭りを見にぜひ若狭へお越しください。

maruekaho

福井県若狭地方出身のmaruekahoです。
若かりし頃はネオン街に憧れて東京に浮気もしましたが、やっぱり若狭が大好き!という事に気づき帰郷しました。日々カメラの目を通して若狭の風景やお祭りを写し撮っています。

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