ふく旅

悪いところが治る!?弘法大師ゆかりの三方石観世音で健康祈願!

日本には全国各地で訪れると病に効くと言われる霊験あらたかな神社仏閣が多くあります。
実は福井にもそんな場所があるのをご存知ですか?
今回は若狭町にある三方石観世音に行ってきました!

悪いところが治る!?弘法大師ゆかりの三方石観世音で健康祈願!

加治 まや

歴史旅が大好きな福井県地域おこし協力隊。福井県内の史跡や歴史イベントのレポートをお送りします

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加治 まや

若狭三方ICから車で5分ほどの場所に位置する三方石観世音。

駐車場からすぐの所にはこんな文字が。

「北陸観音霊場第七番札所」

「若狭観音特別霊場」


なんだか由緒正しそうな霊場で胸が高鳴ります!

本堂に向かう参道も趣深い

駐車場から緩やかな坂になっている参道はそれだけで霊験あらたかな雰囲気。

道の途中にあったのはせき止め地蔵尊。ご利益がありそうな佇まいですね。

木々に囲まれた参道を進んでいくと、建物が見えてきました。

その手前に何か石造物が鎮座している様子。



狛犬かな…?と近づいてみると



ニワトリ!?数多くの神社仏閣を巡ってきましたがニワトリの石造物は初めてみました。

どういうことだろう?


実はこちらの三方石観音さんには弘法大師にまつわるある伝説があります。

約1200年前のある日、諸国を旅していた弘法大師がこの地を訪れ三方石観世音に入山しました。

そこに大きな花崗岩があったので弘法大師はそこに観音像を彫ることに。

一夜で観音像をほとんど掘り上げてしまった弘法大師ですが夜明けの鶏が鳴いた時、片手だけまだ彫り終わっていませんでした。

弘法大師はそのまま下山してしまったので本尊である観音像は片手観世音菩薩とも呼ばれるようになりました。


その時の伝説が紐づいているのかは定かではありませんが、それより後の時代になり、村人が元旦に石観世音にお参りした際、この鶏の乗っている大きな石から鶏鳴きを聞いたのだそうです。それ以来この岩は「妙法石」と名付けられました。

二つのお話に出てくる鶏を現していたんですね!


お手足堂の名前の由来とは…?

妙法石の先をさらに進んで行き階段の上に現れたのはいくつかの建築物が。


左が御本堂で右の建物がお手足堂と呼ばれるお堂です。

そんな名前の付いたお堂は初めて見ました。一体なぜそう呼ばれているのでしょうか?

もう少しお手足堂に近づいてみましょう。



柵の中に木片がたくさん詰まってる…?もっと近づいてみるとなんとそこには…!



手の形をした木がぎっしり詰め込まれていました。ここだけ見るとなんだかちょっと怖いかも…一体これらの手はなんなのでしょうか?

実は三方石観世音は江戸時代からお参りすると身体の悪いところが治ると言われていて、当時の人々は自分が痛いところを模した部分を各々木で彫って奉納していたのだそうです。いつから始まったのかは定かではないようですが、人々が効果があると感じてだんだん広まっていったと考えると、とっても効果がありそうですね!



展示してあるものの中には手だけではなく足やなんと乳房の形まで。

びっくりなことにお手足堂には6万点も奉納された手足が眠っているんだそうです。

昔から現在まで、多くの人に信仰されているのがわかりますね。

本堂で手形足形を借り受けよう!

ついつい先にお手足堂に吸い寄せられてしまいましたが、本堂へのお参りを欠くわけにはいきません!

現在の本堂は明治期に建てられたもの。

さっそく中に入ってみましょう。



堂内には提灯がたくさん吊るされていて不思議な雰囲気です。



お参りを済ますとお賽銭箱の奥に何やら説明書きと箱が。



箱の中身を覗いてみると、なんとそこには両手足の形をした手形が!

先ほどのお手足堂をみてもわかるように、昔の人々は各々が自分の調子の悪い部分を彫刻して持ってきてそれを奉納していましたが、現在は施設側がこのように型を用意してくれているのです。

参拝者は自分の不調を感じる部分の手形足形をこちらで借り受け、それで患部をなでると痛みが和らぐと言われています。

次回参拝した際に手形をお返しするのだそうです。

私は右肩が慢性的に凝っていて痛いので右手形をお借り受けしました!笑



本堂には他に何体かの仏像も安置されています。



こちらは本尊の片手観世音菩薩を模したもの。

この厨子の奥にある岩の表面に弘法大師が彫ったと言われている本尊の観世音菩薩がいらっしゃるのだそう。

33年に一回御開帳があるのですが、なんと次回の御開帳は来年とのことでぜひその機会に訪れたいですね!!

境内をもっと深掘り!

無事、手形を借り受けられたのでもう少し境内を散策してみましょう。

まず、本堂を出て右側に岩肌が出た不思議な空間が。



何故お賽銭箱が置いてあるのだろうと疑問に思っていたのですが、この巨大な岩に弘法大師の観世音菩薩さまが彫られているんです。

本堂の厨子の位置を考えるととても大きな岩なのが分かりますね。


また、本堂の横の階段を少し登っていくとたくさんの石仏が並んでいます。



これは巡礼地として有名な西国三十三所を、実際に周るのは困難な人のために写しとして作られたもの。

こちらの石仏ひとつひとつをお参りしきると、西国三十三所を巡ったのと同じくらいのご利益があるんだそうです。


また、事務所では御朱印もいただけるのでぜひ寄ってみてくださいね。




時間がある人は奥の院まで行ってリフレッシュ!

実は三方石観世音さんには本堂よりもっと上に奥の院もあります。

車で途中までは行けますがそこからはてくてく歩きます。



ちょっとした山道なので気を付けてくださいね。


200メートルほど登るとそこには…



まず小さな滝が現れます。

マイナスイオンが出てて気持ちいい〜!!


そのすぐ横には奥の院が。



中にはお賽銭箱と変額があるくらいなのですが、毎年開催されている火祭りはこの場所で行われるんだとか。

滝の音しかしない山の中でなんだか神聖な気分に。


手形ももらってマイナスイオンも浴びれて、身体に優しい参拝となりました。



加治 まや

歴史旅が大好きな福井県地域おこし協力隊。福井県内の史跡や歴史イベントのレポートをお送りします

加治 まや

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